地球の自転とLODとは? わかりやすく解説

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地球の自転とLOD(一日の長さ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 14:42 UTC 版)

世界時」の記事における「地球の自転とLOD(一日の長さ)」の解説

詳細は「地球の自転#LODLength of Day:一日の長さ)」を参照 世界時 (UT) は地球の自転に基づく時刻であり、子午線通過する天体毎日観測することによって測定することができる。 天文学者測定方法として太陽観測するよりも(太陽時)、恒星の子午線通過観測する方(恒星時)をよく用いる。恒星を使う方がより精度のよい観測行えるためである。今日では、VLBI用いて遠方クエーサー観測することで UT決定している。実際に国際原子時 (TAI) との差を求めており、マイクロ秒精度決定が可能である。 地球の自転UT国際地球回転・基準系事業 (IERS) によって監視されている。時刻標準の制定には国際天文学連合 (IAU) も関わっているが、時刻標準通報する方式に関して国際電気通信連合 (ITU) が責任有する時刻標準通報実施各国国家標準機関)。 地球の自転は不規則あり、か1日長さ (LOD:Length of Day) も長期的数百年の年数)には月の潮汐加速などによって非常に僅かずつだが長くなっている。国際単位系における1秒の長さ1750年から1890年までの月の観測から決められた値に基づいているため、平均太陽日現在の平均値は86400 (=60×60×24) SI秒とはミリ秒単位の差があるものとなってしまった。 地球の自転観測によるLODは、短期的10年50年程度年数)には、常に86400秒より長くなり続けているわけではない1970年代にはLODは86400.003秒程度(86400秒よりも3ミリ秒ほど長いであったが、2000年から2012年までは、86400.001秒(86400秒よりも1ミリ秒ほど長い)以下に短くなっている。1999年以降は、毎年6月8月には、LODは86400秒より短くなる期間さえある。 LODが86400秒より数ミリ秒だけ長いことが、閏秒挿入する理由である。すなわち、LODが86400秒より1ミリ秒だけ長いとすると、1000日間累積で1秒に達する。したがって、1000/365 = 2.74年であるので、約3年ごとに閏秒挿入する必要があるのである詳細は「閏秒」を参照 UT刻み不規則性のゆえに、天文学者暦表時導入した暦表時は現在は地球時TT:Terrestrial Time)に置き換えられている。地球時 (TT) = 国際原子時 (TAI) +32.184秒 である。 原子時の一形態である太陽系力学時 (TDB:Barycentric Dynamical Time) は、主に2つ理由から惑星その他の太陽系天体天体暦作る際に使われる時刻である。第1の理由は、これらの暦は惑星運動の光学レーダー観測結び付いており、一般相対性理論補正の下でニュートンの運動方程式成り立つようにTDB時刻系作られているためである。第2は、地球の自転に基づく時刻系一様に進まないので太陽系天体の運動予測には使い難いためである。

※この「地球の自転とLOD(一日の長さ)」の解説は、「世界時」の解説の一部です。
「地球の自転とLOD(一日の長さ)」を含む「世界時」の記事については、「世界時」の概要を参照ください。

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