地域による変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 06:21 UTC 版)
筑後川本流及び最終的に筑後川へと合流する河川を全て包括した水系である筑後川水系は、1964年(昭和39年)の河川法改訂に伴い一級水系に指定された。水系の本流である筑後川は名称こそ1636年には中流・下流において統一されていたが、上流部では様々な河川名で呼ばれていた。そこで流域面積が最も広い大山川流域が筑後川本流とされ、長さで大山川を上回っていた玖珠川は支流とされた。現在、河川法の上で一級河川として指定されている筑後川の本流は、 上流端:熊本県阿蘇郡南小国町大字満願寺字中園台8894番地(田の原橋) 下流端:有明海の河口 までとされている。従って、法令や河川管理標識及び大分県内に存在する筑後川本流の河川工作物(松原ダム、大山川ダム、島内可動堰など)の諸元などはこの区間内については「一級河川筑後川水系筑後川」と正式には表示される。だが実際は地域によって様々な呼称がなされており、一般的には現在も使用されている。 まず水源である阿蘇山外輪山から熊本県阿蘇郡小国町中心部の志賀瀬川合流点までは「田の原川」と通称される。志賀瀬川合流後は「杖立川」(つえだてがわ)と通称され、松原ダム湖である梅林湖において津江川と合流した後に「大山川」と名前を再度変える。 さらに日田市内で玖珠川を合流すると今度は「三隈川」(みくまがわ)と名を変え、日田市内を流下する。そして花月川を合流すると筑後川になり、有明海に注ぐ。従って筑後川は水源から河口までの間、実に五回も河川名を変えることになる。国土地理院や出版社が発行する地図、及び河川標識では地元においてその河川名が定着している現状、通称が使われるケースが多い。 ※筑後川は上流において大山川、三隈川などの名称が使用されるが、本記事では特記しない限り河川法上の名称である「筑後川」で表記を統一する。また河川名の筑後川と水系名である筑後川水系は厳密には別個の存在であるが、両者は密接な関係にあるので本記事では併せて説明する。なお河川等級・水系名については可読性の観点から省略する。
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