園部町佐切とは? わかりやすく解説

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園部町佐切

読み方:ソノベチョウサギリ(sonobechousagiri)

所在 京都府南丹市

地名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

〒622-0035  京都府南丹市園部町佐切

園部町佐切

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/14 01:10 UTC 版)

日本 > 京都府 > 南丹市 > 園部町佐切
園部町佐切
園部町佐切
園部町佐切の位置[1]
北緯35度7分21.68秒 東経135度30分49.76秒 / 北緯35.1226889度 東経135.5138222度 / 35.1226889; 135.5138222
日本
都道府県 京都府
市町村 南丹市
旧自治体 船井郡園部町
地区 川辺地区
面積
[2]
 • 合計 1.04692085 km2
標高
[1]
231 m
人口
2025年令和7年)4月1日現在)[3]
 • 合計 51人
 • 密度 49人/km2
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
622-0035[4]
市外局番 0771(園部MA[5]
ナンバープレート 京都
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園部町佐切(そのべちょうさぎり)は、京都府南丹市園部町川辺地区にある地名。

本項では現在の地名について園部町佐切、または佐切村として記述する。

地理

佐切は、園部町の東端に位置し、北は園部町越方日吉町、東は八木町船枝と隣接している。西は東南に蛇行する桂川(大堰川)を境に園部町大戸・高屋・熊原がある。大堰川に沿ってわずかに耕地がある。

小字

南丹市が公示している園部町佐切の小字は次の通りである[6]

  • 神ノ谷(かみのたに)
  • カラカラ
  • 神崎(かんざき)
  • 城ケ谷(しろがだに)
  • スキノ崎(すきのさき)
  • 谷口(たにぐち)
  • 谷ノ奥(たにのおく)
  • 殿田(とのだ)
  • 西垣内(にしがきうち)
  • 東垣内(ひがしかきうち)
  • 坊ケ谷(ぼうがだに)
  • 細ケ谷(ほそがだに)
  • 若立(わかだち)

河川

  • 桂川(大堰川) – 一級河川

人口と世帯数

以下は、南丹市住民記録による人口と世帯[3]

範囲 人口 高齢化率 世帯数
園部町佐切 51人 23人 28人 52.21% 20世帯

人口の変遷

以下は、国勢調査による小地域集計が始まった1995年以降の人口の推移。

1995年(平成7年) 86人 [7]
2000年(平成12年) 88人 [8]
2005年(平成17年) 77人 [9]
2010年(平成22年) 75人 [10]
2015年(平成27年) 64人 [11]
2020年(令和2年) 58人 [12]

世帯数の変遷

以下は、国勢調査による小地域集計が始まった1995年以降の世帯数の推移。

1995年(平成7年) 20世帯 [7]
2000年(平成12年) 20世帯 [8]
2005年(平成17年) 22世帯 [9]
2010年(平成22年) 23世帯 [10]
2015年(平成27年) 22世帯 [11]
2020年(令和2年) 21世帯 [12]

歴史

佐切村と越方村江戸時代仙洞御料所であった[13][14]

沿革

地名の由来

伝承

玉泉寺の金像

大同年間(806~810)、川辺村に小野胤世という勇猛な猟師の男がいた。越方の桂ヶ谷の方向に何年か前より一日も休むことなく法華経を唱える声が聞こえ、光明を放っていた。ある時、胤世は桂ヶ谷に仙人がいるという噂を聞き、真偽を確かめるため山に登って現れるのを待つことにした。そして深夜に至り、どこからか法華経を読む声が聞こえて来たが、声の正体を見つけることは出来なかった。すると突然、金の輪に似た光るものが現れたので、矢を射かけてから近づくと、そこには光り輝く三寸三分(約10cm)の金像が土の中より現れ、肌が温かい。力持ちの胤世であったが、金像は重くて動かすことができず、胤世はその場所に一間四方(約3.3㎡)のお堂を建てて祀った。

この不思議な話が丹波国守の藤原定房の耳に入り、同地に五間四方(約16.5m2)のお堂を建立し、瑞光山玉泉寺と称した。898年昌泰元年)、奈良の興福寺の覚如上人が奈良春日大社の分霊をたづさえ来り、佐切の産土神として春日神社を祀り、玉泉寺に隠居し、第六世和尚として住んだ。910年延喜10年)3月大講堂の土を起こし、9月に竣工をみたといわれている[15]

その後、梅嶺という住職の時代に玉泉寺で火事が起こったが、金像は猛火の中から飛び上がり、榧の木に留まって難を逃れたという[16]1886年明治19年)には盗賊が金像を盗もうとしたが、やはり重くて持ち出せなかったという話も伝えられている[16]

交通

道路

府道
市道
  • 南丹市道佐切高屋線
  • 南丹市道佐切熊原線
  • 南丹市道佐切線

跨川橋

  • 川辺大橋(市道佐切高屋線)[17]
河川:桂川
架設:1978年度
橋長:111.9m
径間:5
幅員:7.7 m
  • 平成橋(市道佐切熊原線)[17]
河川:桂川
架設:1989年度
橋長:137.5 m
径間:5
幅員:6 m
  • 無名(39号)橋(市道佐切線)[17]
架設:1970年度
橋長:3.4 m
径間:1
幅員:2.4 m

路線バス

ぐるりんバス  – 30系統 摩気スクール・園部東部線

  • 佐切公民館前バス停[18]

鉄道

最寄りの駅は次の通り。

西日本旅客鉄道山陰本線

有料道路

最寄りの乗り降り口は次の通り。

西日本高速道路(NEXCO西日本)

空港

近隣(片道2時間以内)の空港は以下の通り。

校区

小学校
スクールバスによる通学
放課後児童クラブ
  • 園部たんぽぽ放課後児童クラブ[20] – 園部町小桜町
中学校
高等学校(口丹通学圏[21]

施設等

集会施設
  • 佐切区公民館 – 佐切殿田
公園・スポーツ施設
面積0 .07ha
防災
  • 佐切警報局

社寺

玉泉寺

玉泉寺(ぎょくせんじ)は佐切城ケ谷にある寺院で、船井ごおり三十三ヶ所観音霊場の33番札所である。山号は瑞光山。天台宗を経て禅宗となり、江戸時代黄檗宗(臨済宗黄檗派)となったが、その後、単立の寺になった。1688年貞享5年)に本堂が改築された記録がある[23]。現在は廃寺。起こりの詳細は#玉泉寺の金像を参照。
ご詠歌 “かげきよき玉のいづみの寺なれば ぼさつもここにありあけの月”
燈明のご詠歌“世をてらす仏のちかひありければ まだともしみもきえぬなりけり”
笈摺のご詠歌“ふたよまでひとへにたのむおひずるを 船井ごほりをめぐりをさむる”

春日神社

佐切にある春日神社の祭神は玉泉寺(佐切城ケ谷)にあり、武甕槌命経津主命天児屋命比売神春日四柱898年昌泰元年)に玉泉寺の第六世・覚如上人が佐切の産土として春日大社の分霊を祀ったのが始まりとされている。

史跡

佐切城跡

佐切城は、松田太郎左衛門を城主とし、玉泉寺を拠点として川を掌握していた中世の城である[24]

文化財等

佐切には、南丹市および京都府が指定・登録している文化財はない[25][26]。埋蔵文化財として佐切遺跡がある[27]

生活

上下水道

  • 水道:南丹市公共上水道(園部上水)
    1995年平成7年)4月に佐切簡易水道が園部上水に統合廃止されている[28]
  • 下水:農業集落排水(川辺処理区)[29]

NTT固定電話

同じ南丹市内であっても、園部MAの園部町佐切と、亀岡MAの八木町地区の相互通話には、市外局番 (0771)が必要である[5]

番号区画コード 単位料金区域 市外局番 市内局番
417 園部MA 0771 DE62

日本郵便

  • 郵便番号 – 622-0035[4]
  • 最寄りの郵便局
    船岡簡易郵便局 – 園部町船岡明石
  • 佐切にある郵便ポスト[30]
    ポスト番号013501 – 佐切殿田(佐切区公民館前)。型:差出箱14号

電気

防災

防災行政無線

災害情報や行政情報などを、音声で伝える通信設備。家庭などに設置している「戸別受信機」と旧川辺小学校などにある「屋外拡声子局」から音声が発せられる。区などに貸し出されている「地区遠隔制御装置」からも集落内放送ができる。

毎日12時と17時には、動作確認として時報音楽(ミュージックチャイム)が流される。12時がエーデルワイス、17時が夕焼小焼[31]

サイレン吹鳴

火災時にサイレン吹鳴がある。佐切では毎月1日21時、動作確認と火災予防啓発のため、サイレン吹鳴が実施される。そのほか、春と秋の火災予防週間にも鳴らされる。

  • 火災時
  • 毎月1日21時
  • 春の火災予防週間:3月1日~7日
  • 秋の火災予防週間:11月9日~15日

警報局

洪水で日吉ダムが放流を行う場合、警報局や警報車などによるサイレンや放送によって一般に周知が行われる[32]。警報局は日吉ダムから園部川の合流地点までの区間に16ヵ所設置され、うち佐切区間の設置場所は佐切警報局の1カ所[33]

避難所

収容避難所
一時避難所
  • 佐切区公民館 – 佐切殿田[34]
臨時避難所
  • 子育て発達支援センター – 園部町船岡[34]

消防署及び消防団

名称 南丹市消防団 園部支団 第3分団 第2部 第3班
範囲 南丹市域 園部町域 川辺地区域 佐切
越方
髙屋
大戸
熊原
佐切
越方



脚注

  1. ^ a b 標高海抜ナビ. “南丹市園部町佐切(京都府)の標高・海抜・緯度経度”. 標高海抜ナビ. 2025年11月3日閲覧。
  2. ^ 京都府南丹市川辺佐切の基本情報”. 人口統計ラボ. 2025年11月3日閲覧。
  3. ^ a b 人口・世帯数集計表(令和7年4月1日現在)”. 南丹市 (2024年12月31日). 2025年11月3日閲覧。
  4. ^ a b 園部町佐切の郵便番号”. 日本郵便. 2025年11月3日閲覧。
  5. ^ a b 市外局番の一覧”. 総務省. 2024年10月12日閲覧。
  6. ^ 南丹市園部町佐切新旧住所表記対比表”. 南丹市. 2025年11月3日閲覧。
  7. ^ a b 平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2025年10月14日閲覧。
  8. ^ a b 平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2025年10月14日閲覧。
  9. ^ a b 平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2025年10月14日閲覧。
  10. ^ a b 平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2025年10月14日閲覧。
  11. ^ a b 平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2025年10月14日閲覧。
  12. ^ a b 令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2025年10月14日閲覧。
  13. ^ 日本歴史地名大系「佐切村」の解説”. コトバンク. 2025年10月14日閲覧。
  14. ^ 日本歴史地名大系「越方村」の解説”. コトバンク. 2025年10月14日閲覧。
  15. ^ 『園部町101年記念誌 みんなの歩みと未来への夢 翼』園部町、1991年3月、275頁。 
  16. ^ a b 江藤学. “玉泉寺の金像 (ぎょくせんじのこんぞう)”. livedoor Blog. 2025年11月3日閲覧。
  17. ^ a b c 南丹市橋梁長寿命化修繕計画(個別施設計画)一部改訂”. 南丹市 (2024年12月1日). 2025年11月3日閲覧。
  18. ^ ぐるりんバス、京阪京都交通の時刻表・運賃表”. 南丹市 (2021年3月13日). 2025年11月3日閲覧。
  19. ^ a b 南丹市. “南丹市立小中学校の名称、所在地および通学区域”. 南丹市. 2025年11月3日閲覧。
  20. ^ 南丹市子育て応援サイトのびのびなんたん 放課後児童クラブ”. 南丹市教育委員会こども家庭センターこども家庭課. 2025年11月3日閲覧。
  21. ^ 京都府教育委員会 (2022年4月1日). “京都府立高校一覧”. 京都府教育委員会. 2025年11月3日閲覧。
  22. ^ 改訂版 南丹市緑の基本計画 第1章 現況調査”. 南丹市 (2021年11月). 2025年11月3日閲覧。
  23. ^ 第24番札所 瑞光山玉泉寺”. 船井ごおり三十三ヶ所観音霊場. 南丹生活 (2009年5月21日). 2025年11月3日閲覧。
  24. ^ 『園部町101年記念誌 みんなの歩みと未来への夢 翼』園部町、1991年3月、540頁。 
  25. ^ 南丹市文化財 一覧表”. 南丹市 (2024年11月3日). 2025年10月14日閲覧。
  26. ^ 京都府指定・登録等文化財の紹介”. 京都府. 2025年11月3日閲覧。
  27. ^ 京都府埋蔵文化財調査報告書 佐切遺跡”. 奈良文化財研究所. 2025年11月3日閲覧。
  28. ^ 水道事業ビジョン2024第2章 水道事業の概要”. 南丹市 (2024年). 2025年11月3日閲覧。
  29. ^ 南丹市 (n.d.). “南丹市下水道事業受益者分担金徴収条例”. 南丹市. 2025年11月3日閲覧。
  30. ^ 地図で検索 ポストマップ”. Mowof, Inc.. 2025年11月3日閲覧。
  31. ^ 南丹市デジタル防災行政無線の供用開始について”. 南丹市 (2010年3月). 2025年10月12日閲覧。
  32. ^ 日吉ダム 1-42”. 国土交通省近畿地方整備局. 2025年11月3日閲覧。
  33. ^ 日吉ダムからのお願い”. 独立行政法人水資源機構. 2025年11月3日閲覧。
  34. ^ a b c 南丹市 (n.d.). “避難場所一覧(園部町)”. 南丹市. 2025年11月3日閲覧。
  35. ^ 南丹市消防団 (2023年4月1日). “南丹市消防団規則”. 南丹市消防団. 2025年11月3日閲覧。
  36. ^ 南丹市地域防災計画(資料編)”. 南丹市防災会議 (2024年4月). 2025年11月3日閲覧。

関連項目



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