国家元首が宗教の首長を兼ねる例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 23:59 UTC 版)
「元首」の記事における「国家元首が宗教の首長を兼ねる例」の解説
現在の事例として、次のようなものがある。 ローマ教皇 - バチカン市国元首とカトリック教会の首長を兼ねる イギリス国王 - イギリス国王とイングランド国教会の地上における唯一最高の首長を兼ねる デンマーク国王 ‐ デンマーク国教会(ルター派)首長 ノルウェー国王 ‐ ノルウェー国教会(ルター派)首長 かつての事例(近代以降)。 中国の皇帝は天命を受け天子として天を祭る祭政の総攬者であった。 オスマン帝国のスルタンはイスラームの首長であるカリフの称号を持ち、オスマン帝国の崩壊後はヒジャーズ王がカリフを名乗った。 モンテネグロでは中世以来ツェティニェの主教が「主教公」として支配しており、16世紀以降ペトロヴィチ=ニェゴス家がその地位を保持した。 ネパール王国の君主は、ヒンドゥー教の神ヴィシュヌの化身とされた。 チベットでは1959年までダライ・ラマ が国家元首とチベット仏教の法王を兼ねていた。1959年に発足したチベット亡命政府でもダライ・ラマは元首とチベット仏教の最高指導者を兼ねていた。しかし、2011年5月28日に亡命チベット人憲章が改訂され、ダライ・ラマは政治的権限を亡命政府主席大臣に委譲し、同大臣がチベット亡命政府の国家元首となった。ダライ・ラマは「チベットとチベット人の守護者であり象徴」となった。 日本の天皇は、明治から第二次世界大戦終結までは国家神道(神社神道)の頂点に立ち、現人神と呼ばれた。現在は皇室神道は神社神道から分離しており、天皇は神社本庁の長ではない。ただ、現在でも伝統的に皇室は大嘗祭等をはじめとした多くの神道の祭祀を執り行い、伊勢神宮や勅祭社に定期的に勅使を派遣している。
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