台車・逆転機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/04 14:30 UTC 版)
「国鉄キハ44500形気動車」の記事における「台車・逆転機」の解説
台車は新型のDT19(動力台車)およびTR49(付随台車)である。これらは電気式気動車用のDT18のホイールベースを300mm短縮し、2,000mmとしたもので、プレス加工鋼板製で下天秤ウィングばねの軸箱支持方式を持つなど、基本構造は共通しているが、軽量化のために端梁が省略され、側枠とトランサム(横梁)が全溶接の強固な一体構造とされた点で改良が施されていた。いずれも構造の簡素化と軽量化を目的として、DT18と同様に硬い防振ゴムブロックを枕ばねに使っていたため、乗り心地は良くなかった。このため、ブレーキ性能の低下を承知でDT18での両抱きブレーキを止め、片押しブレーキとして制動時の軸ばね拘束緩和を図っていたが、根本解決にはならなかった。 液体式気動車は、エンジンの動力で直接車軸を駆動する点では機械式気動車と同様である。変速機本体には回転方向の逆転機構が搭載されていないため、DT19の横梁に2本の平行リンクで支持する形で逆転機が装備された。このため2軸駆動のDT18と異なり、1軸駆動となった。 この逆転機自体は、戦前から機械式気動車に用いられていた標準品をベースとしたが、逆転にワイヤーとロッドを用いる伝統的な構造ではなく、総括制御に対応し、電磁弁とエアシリンダーによる遠隔操作で編成全車の一斉切り替えを可能としている。
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