占い・縁起・語呂合わせ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/12 00:55 UTC 版)
「占い」は呪術に属するが、なぜ占いの結果が有効なのか、合理的に根拠が不明なものが多い。しかし、「易占」や「タロット占い」などは、占う当人が対象事象について知識を持っている場合は、普段のものごとの把握とは違う視点から事象を判断するという作業が要請され、意識的には思いつかなかったような出来事のありようを判断できることがあるという点からは、合理性がある。 「縁起が良い」「縁起が悪い」というのも、色々な場面で使われるが、なぜ縁起が良いのか、なぜ縁起が悪いのか、合理的根拠が不明なものが色々とある。歴史的に遡ると、意味がある場合もあれば、歴史的に遡って確かに何かの関連性はあるが、因果性は不明なものもある。 「鶴と亀は縁起が良い」というのは、両者は長命の象徴と考えられているからであるが、亀は確かに動物のなかでは長命な方であるが、鶴は長命とは言えない。古代中国の医学で、鶴の肉を食べると長命になるという教えがあるが、合理的な根拠が不明である。しかし、「鶴」が長命のシンボルや「縁起の良い動物」となっているのは、この古代中国の医学から来ているとも考えられる。 「北枕は縁起が悪い」というのも、仏教の開祖である釈迦牟尼が寂滅したとき、頭部を北の方向に向けて横たわり、そのまま世を去った為であると言われる。「北枕」は「偉大な者の滅び」を暗示するというので縁起が悪いのだと考えられる。 これに似たもので、数字合わせや語呂合わせの類の俗信がある。キリスト教文化では、「13という数字」は縁起が悪いとされ、これは救世主キリストがゴルゴタで十字架に磔され亡くなったのが、「13日の金曜日」であった為とされる。13号室という部屋番号は、西欧では避けられているとされる。「666」はヨハネの黙示録13章18節で獣の数字とされており、それが転じて俗に悪魔や悪魔主義的なものを指す数字とされる場合がある。 日本では、建物の部屋番号・駐車場の区画・パチンコの台番号などで、「4号、9号、29号、42号」など「4」および「9」の付く番号が、わざと存在しない場合がある。また、観光バスの号車数では欠番を出すと都合が悪いので4号車を「寿号車」などと表記している場合がある。これは「4(し)」は「死(し)」、「9(く)」は「苦」に通じ、縁起が悪いとされる為である。しかし、他方で、「4」という数字は、「四つ葉のクローバ」に見られるように縁起の良い数字だともされる。
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