卓球のスタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/07 07:10 UTC 版)
「アンジェリカ・ロゼアヌ」の記事における「卓球のスタイル」の解説
ロゼアヌのプレイスタイルについて英国の『デイリー・テレグラフ』紙は「フットワークとボールのコントロールが卓越しており、いつ攻撃していつ守備するべきかを本能的に察知していた。また、どれほどラリーが長く続いても集中力が途切れるということがなかった」と評し、ヨーロッパ卓球殿堂は「強靭な精神力と堅固な守備、俊敏な攻撃で知られていた」と評している。 イングランドの元男子卓球選手で1951年世界卓球選手権ウィーン大会男子ダブルスの銅メダリストであるジャック・カリントンはイングランド卓球協会の公式月刊誌『TABLE TENNIS』1955年5月号に「THE WORLD CHAMPIONSHIPS - JACK CARRINGTON REVIEWS INDIVIDUAL TITLES」と題する1955年世界卓球選手権ユトレヒト大会の個人戦に関する評論記事を寄稿した。カリントンはこの記事の中で「今大会で世界卓球選手権女子シングルス6大会連覇を達成した超一流選手であるアンジェリカ・ロゼアヌについて、我々はこれ以上、何か語り得べきことがあるのだろうか」と前置きした上で、「イングランドのロザリンド・ローは前回ウェンブリー大会で最高のプレイを示し、このユトレヒト大会では前回大会以上に素晴らしいプレイを見せていた。ところが女子シングルス準々決勝でロゼアヌは21 - 15、16 - 21、21 - 19、21 - 12のスコアでローを下した。これはロゼアヌの強さを如実に物語るものである」と述べ、「『女王』ロゼアヌの『王位』は依然として盤石であり、彼女は十分、その『王位』に値する存在である」と結んでいる。 ロゼアヌはスポーツの歴史を書き替えたが、どのようにしてそれを成し遂げたのかが明らかになるまでには長い時間を要した。2004年のインタビューで彼女自身が語ることにより、それはようやく明らかになった。ロゼアヌの卓球に対する取り組み方はいくつかの特徴的な独自のスタイルに基づいている。彼女は現役時代に男子選手を相手にしか練習しておらず、20年間にわたって同じブレードを使用していた。「ラバーは2か月ごとに交換していたが、ブレードは引退するまで同じものを使い続けていた」と彼女は述懐している。また、30年間を超えるキャリアの中でコーチの指導を受けたことは一度もなかった。彼女は1948年の世界卓球選手権ウェンブリー大会の後、戦法を変えている。「ハンガリーのバルナ・ヴィクトルを手本にして独学で戦法を研究した。それまではどちらかといえば守備的なスタイルだったが、それからは非常に攻撃的なスタイルに変えた。バックハンドの使い方もバルナを参考にして習得した」とロゼアヌは語っている。
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