北部アルバニア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/20 03:04 UTC 版)
「アルバニアの民俗舞踊」の記事における「北部アルバニア」の解説
シュクンビン川の北側のゲグ人(英語版)地域は、独特な様々の叙事詩で知られている。歌はモノフォニーである。詩の多くはアルバニアの人々の闘いや歴史に関するもので、不変のアルバニア人の主題である、名誉、厚情、裏切り、復讐の他、15世紀にオスマン帝国に対する闘いを率いた伝説の闘士であるスカンデルベグが歌われている。この口述伝承の伝統はゲグ人(英語版)の特徴で、20世紀初頭までは法執行の第一の手段として「血の闘争(ジャクマリャ)」に頼っていた社会において必要な、道徳的な規範と社会的価値観、を護り伝えていた。 最も伝統的な叙事詩に Albanian Songs of the Frontier Warriors(英語版) がある。この詩はラフタ(英語版)の伴奏で歌われる。現代のアルバニアでは演奏されることはまれであるが、北部の高地の Dukagjin highlands(英語版) や Malësia(英語版) で見つけられている。その他の形式の叙事詩には Albanian Songs of the Frontier Warriors(英語版)(アルバニア語: Këngë trimash 又は kreshnikësh) や、バラッド、maje krahi(英語版)、Mujo, Halil I Vila(英語: Mujo and Halil)、Halil and Hajrije(アルバニア語: 未確認) が挙げられる。 更に南部のマケドニア地域の Dibër valley(英語版) や Kërçovë(英語版) ではラフタ(英語版)は用いられず、チフテリ(英語版)が用いられる。これは2弦の楽器で一つの弦はドローンで、もう一つの弦でメロディを奏でる。伝統的には男性が演奏する(Albanian sworn virgins(英語版)を除いて)が、叙事詩の伴奏では女性の参加も増えている。 ダフ(英語版)と共に、チフテリ(英語版)とシャーギヤ(英語版)(アルバニア語: Sharki) が、ダンスの伴奏や牧歌で使われる。手製の吹奏楽器は、伝統的にアルバニア北部の羊飼いに使用されており、珍しい種類のクラリネットであるzumarë(英語版) も含まれる。羊飼いの音楽は "メランコリックで瞑想的"な音色という。"maje-krahi"と呼ばれる曲もまた、北アルバニアの重要な民謡の一つである。もともと、山間部で遠くとの間でやり取りをするために使用されていたが、現在は曲として認識されている。"maje-krahi" の曲は全声域を必要とし、"美しさのニュアンスとファルセットの叫び声"で満ちている。
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