動物の生息個体数に及ぼす影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 21:45 UTC 版)
「トロフィーハンティング」の記事における「動物の生息個体数に及ぼす影響」の解説
管理が不十分な場合、トロフィーハンティングは標的種に生態学上の悪影響(年齢・性別構造の変化、社会的混乱、有害な遺伝的影響、さらには過度の獲り過ぎによる個体数減少まで)を及ぼすほか保護活動を脅かしたり標的以外の種の動向にも影響を及ぼす。またこの業界の保護活動の役割は政府やハンティング事業者によっても阻まれており、現地コミュニティに利潤が十分に渡っておらず、野生動物保護する者達への奨励金削減や否定的な報道を集めるキャンド・ハンティングなどの非倫理的な活動によっても損なわれている。現地の人達は特定の種(特にヒョウなどの肉食性動物)を狩る場合もあるが、これらの肉食獣は集団から成体のオスを排除することによって子殺しの傾向が増えることが知られている。オスは、メスよりも頻繁にトロフィーハンティングで狩猟されてしまう。しかしこうしたオスの排除は、生き抜いて子孫を残す目的でこれら種が作り上げている群れや集団を今後も劣化させることになる。ボツワナ、ザンビア、ジンバブエなどのアフリカ諸国ではこれらの種に対してコミュニティ頭数の一定割合ないし閾値を提案する狩猟規制や法律が提案されているが、肉食動物の個体数追跡はその移動性から実施が非常に困難である。 スミソニアン研究所と世界野生生物基金(現:世界自然保護基金)によると、野生動物の個体数は1970年以来52%という驚くべき割合で減少しており、これは特に哺乳類、鳥類、両生類、爬虫類に集中している。その減少は、乱獲や過剰開発、生息地の喪失、汚染、気候変動を含むいくつかの理由に起因している。
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