副操縦士の資格
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/14 16:21 UTC 版)
日本の場合、副操縦士には、航空従事者国家資格のうちの1つである事業用操縦士の資格が少なくとも必要である。副操縦士の多くは機長資格の前提である定期運送用操縦士の免許を受けていないが機長の指示・監督のもと機長業務を代行することができる。 なお、日本以外の航空会社では副操縦士にも定期運送用操縦士の免許を必要とするところが多い。 また最近(日本では2013年)准定期運送用操縦士の資格が創設され、このライセンスでも副操縦士となることが可能になった。 また、乗務する操縦士が2人とも機長資格を持っている場合もある。これを「ダブルキャプテン」と呼ぶことがある。この場合も1人が副操縦士業務を担当する。 航空事故が起きた際に「事故当時副操縦士が操縦していた」と非難するような報道もみられる(1985年の日航123便、1988年のアロハ243便の事故などは、機長昇格訓練の最中に起きた事故)。しかし、航空法上も副操縦士が機長に代わって操縦することは問題なく、将来機長となるためには必要な日常的に行われている訓練の一つであり、自動車の路上教習などとは性質が全く異なる。操縦の操作についても機長と副操縦士で基本的に差はない。むしろ、操縦を副操縦士に任せ、機長は状況の把握とその判断に集中したほうが安全だという考え方もある。 離着陸での操縦に関してはある程度の経験を積むことを必要とするため、得てして重大事故の発生時に副操縦士の操縦に対して非難の集中が見られるものの、機長になるためには当然ながら離着陸に関する実践経験も積んでいかなければならない。
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