分子軌道法
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量子化学において、分子軌道法(ぶんしきどうほう、英: Molecular Orbital method)、通称「MO法」とは、原子に対する原子軌道の考え方を、そのまま分子に対して適用したものである。
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- 1 分子軌道法とは
- 2 分子軌道法の概要
- 3 歴史
- 4 利用例
分子軌道理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/29 09:12 UTC 版)
超原子価分子の完全な描写は、量子力学的手法を使う分子軌道理論の結果から生じる。例えば、六フッ化硫黄におけるLCAO(原子軌道の線形結合)は、1つの硫黄3s軌道、3つの硫黄3p軌道、フッ素軌道の6つの八面体構造対称適合線形結合(SALC)を基底関数系に取り、合計10個の分子軌道が得られ(最低エネルギーの完全に占有された4つの結合性MO、中間的エネルギーの完全に占有された2つの非結合性MO、最も高いエネルギーを持つ空の4つの反結合性MO)、12個の価電子全てが占めるだけの軌道が得られる。これは、フッ素のような電気的陰性の配位原子を含むSX6分子についてのみ安定な配置であり、これによってなぜSH6が形成されないかが説明される。この結合モデルでは、2つの非結合性MO(1eg)は6つ全てのフッ素原子上に等しく局在化している。
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分子軌道理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/26 02:56 UTC 版)
詳細は「分子軌道法」を参照 分子軌道はフリードリッヒ・フントとロバート・S・マリケンによって1927年および1928年に初めて発表された。分子軌道に対する原子軌道の線形結合(LCAO)近似は1929年にジョン・レナード=ジョーンズによって発表された。原子軌道の線形結合(LCAO)は分子の構成原子間の結合の上に形成される分子軌道を推定するために使うことができる。原子軌道と同様に、電子の挙動を記述するシュレーディンガー方程式は分子軌道についても構築することができる。原子軌道の線形結合、あるいは原子波動関数の和および差は、分子のシュレーディンガー方程式の独立粒子近似に対応するハートリー=フォック方程式への近似解を与える。 原子軌道が相互作用する時、得られる分子軌道は、結合性、反結合性、非結合性の3種類のどれかである。 結合性MO 原子軌道間の結合性相互作用は構成的(同相)な相互作用である。 結合性MOはそれらを生成するために混合される原子軌道よりもエネルギー的に低い。 反結合性MO 原子軌道間の反結合性相互作用は破壊的(異相)な相互作用であり、2つの相互作用している原子間に反結合性軌道の波動関数がゼロになる節面を持つ。 反結合性MOはそれらを生成するために混合される原子軌道よりもエネルギー的に高い。 非結合性MO 非結合性MOは適合対称性の欠如のために原子軌道間の相互作用が起こらないことの結果である。 非結合性MOは分子内の原子の1つの原子軌道と同じエネルギーを持つ。
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