分子進化の中の収斂進化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/24 06:51 UTC 版)
「サブチリシン」の記事における「分子進化の中の収斂進化」の解説
セリンプロテアーゼはスブチリシン様セリンプロテアーゼ (subtilisin-like serine protease) とキモトリプシン様セリンプロテアーゼ (chymotrypsin-like serine protease) 大きく2つのファミリーに分類される。前者にはsubtilisin BPN'、thermitase、proteinase K、lantibiotic peptidase、kexin、cucumisinなどがあり、後者にはtrypsin、chymotrypsin、thrombin、Xa因子、elastaseなどがある。これらの原核生物由来のサブチリシンと真核生物由来のキモトリプシンはアミノ酸の一次配列レベルでは配列類似性が低く、またそれらのトポロジーも異なるにも関わらず、Ser、His、Aspといった同様の三つ組み触媒残基を有しており、その立体的な配置や反応機構が同じであると考えられている。これは、異なる祖先タンパク質が独立に進化してきた結果、非常に類似した活性部位を持つ構造を獲得し、同様の機能を有するタンパク質に収斂進化した為であると考えられている。
※この「分子進化の中の収斂進化」の解説は、「サブチリシン」の解説の一部です。
「分子進化の中の収斂進化」を含む「サブチリシン」の記事については、「サブチリシン」の概要を参照ください。
- 分子進化の中の収斂進化のページへのリンク