分子遺伝学的検討に基づく種の細分化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 01:12 UTC 版)
「フザリウム」の記事における「分子遺伝学的検討に基づく種の細分化」の解説
近年は分子遺伝学的な検討が行われており、従来の種は複合種であるとされて、細分化された種が数多く提案されている。形態的には全く区別がつかなくても種として分けることを主張する研究者も多くいる。そのため種の数は飛躍的に増えており、2006年現在で百数十種、将来的には500種以上になると言われている。 種が細分化されている代表的な種にF. graminearumがある。従来は、北米に多く分布し、トウモロコシへの寄生性が強く、子のう殻を作りにくい系統(グループ1)と世界中に分布し麦類に寄生しやすいタイプ(グループ2)とに分けられる程度であったが、それぞれF. pseudograminearumとF. graminearumに分けられた上、さらにF. graminearumも複合種として、十数種に分けられている。さらに細分化された種の中に狭義のF. graminearumがあり、混乱を招きやすい。F. moniliformeの場合は、種が細分化された後に残った狭義のF. moniliformeに該当する種に対しては、混乱を避けるために同一学名の継続使用の停止が勧告され、優先権のあるF. verticillioidesへと名称変更された。
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