分化全能性
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分化全能性(Totipotency)とは、胎盤などの胚体外組織を含む、一個体を形成するすべての細胞種へと分化可能な能力を指す。受精卵(および4~8回の卵割まで)だけが持つ、細胞系列の頂点に立つ分化能力である。 受精卵
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分化全能性
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全能性(英: totipotency)は、単一の細胞が分裂し、器官内の、胚体外の組織も含むすべての細胞に分化し一個体を形成することができる能力である。全能性細胞には、胞子および受精卵がある。受精卵に繋がる生殖系細胞も分化全能性をもつとみなされる。ある生物、特に植物細胞では、古くから脱分化し全能性を再獲得することが知られている。例えば、挿し木やカルスはその植物全体に成長させるために用いることができる。 ヒトの発生は、精子が卵子と受精して、一つの全能性細胞(受精卵)を作ることで始まる。受精から最初の一時間で、この細胞は一卵性の全能性細胞に分割する。これは後にヒトの三つの胚葉(内胚葉、中胚葉、外胚葉)すべてへ、さらに胎盤の細胞栄養芽層(英語版)または合胞体性栄養膜層の細胞へと発達する。16細胞の段階に到達した後、桑実胚の全能性細胞は、最終的に胚盤胞の内部細胞塊または外部栄養膜(英語版)のいずれかになる細胞へと分化する。受精から約四日後、そして細胞分裂周期の何サイクルか経た後、これらの全能性細胞は特殊化していく。胚性幹細胞の原材料となる内部細胞塊は多能性(英: pluripotent)細胞であり、全能性ではない。 C. elegansの研究から、RNA調節を含む複数の機構が、ある生物種の発生の異なる段階での全能性の維持に役割を果たしているであろうことがわかってきている。
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