ぶんか‐ぜんのうせい〔ブンクワ‐〕【分化全能性】
全能性
全能性
【英】: Totipotency
分化全能性ともいう。一つの細胞が種々の組織器官に分化して、完全な個体を形成する潜在的な能力のこと。受精卵や植物の細胞塊(カルス)などは、分化全能性を有する。細胞は分化が進むに従い、ある機能は獲得できるが、別の機能を獲得するという能力は失われ、最終的には各細胞に分化してしまった細胞は不可逆となる。
植物では比較的全能性が高く、分化してしまった細胞から完全な個体を再分化することが可能である。
ヒトの胚性幹細胞(ES細胞)は、高い増殖能とさまざまな細胞へと分化できる多能性を持つことから、再生医学の分野では大きな期待を集めている。しかし、ES細胞はヒトの受精卵から作製するために慎重な運用が求められ、また、患者へ移植すると拒絶反応が起ってしまうなどの問題もある。
なお、ヒトでは2007年11月、京都大学の山中伸弥教授らの研究チームは、ヒトの皮膚細胞から胚性幹細胞(ES細胞)と遜色のない能力を持った人工多能性幹細胞(iPS細胞)の開発に成功したと発表した。
植物では比較的全能性が高く、分化してしまった細胞から完全な個体を再分化することが可能である。
ヒトの胚性幹細胞(ES細胞)は、高い増殖能とさまざまな細胞へと分化できる多能性を持つことから、再生医学の分野では大きな期待を集めている。しかし、ES細胞はヒトの受精卵から作製するために慎重な運用が求められ、また、患者へ移植すると拒絶反応が起ってしまうなどの問題もある。
なお、ヒトでは2007年11月、京都大学の山中伸弥教授らの研究チームは、ヒトの皮膚細胞から胚性幹細胞(ES細胞)と遜色のない能力を持った人工多能性幹細胞(iPS細胞)の開発に成功したと発表した。
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