傭兵王の苦闘
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/05 09:12 UTC 版)
「カシュー・アルナーグI世」の記事における「傭兵王の苦闘」の解説
しかし炎の部族が傍流のまま放置される事態を招いたことは、諸都市の併合とともに戦後に国内の不和を増大させる結果につながった。またアラニア王ロベスの擁立は、アラニアの歴史を最大限に利用するロベス2世の予想以上に巧みな政略・外交術に苦戦を強いられる結果を招き、風と炎の精霊王の解放は居城アーク・ロードの水没とこれに伴う新城建設による財政難を生じさせるなど、邪神戦争後は自らの武勲の負の側面との苦闘が続くこととなった。この状況は終末戦争まで続いていくこととなる。 また、彼は生来「何事も自分の手で解決したがる」性格で、部下に任せるべきところでも自分で乗り出していく傾向があり、これは周囲の者にしてみれば頼み甲斐はあるものの、信頼されていないようで物足りなく思える事もある。魔竜騒動の際、彼が目をかけていたはずのホッブ司祭がアシュラムに惹かれて彼の元を去ってしまった原因のひとつがこれであり、他にも内心では同様の想いを抱いている者はあると思われる。なお、彼は「人を育てるのが上手くない」と自己分析しているが、これも前述の性格の為であるともいえる。これが後に、後継者候補でもあるスパークに後継教育を施さないにもかかわらず、能力が有るが故に過度の期待を掛けたあまり「何もしない」事が、スパークの焦りを誘う事になる。 また、作中ではそこまでは描かれていないが、王妃が風の部族の出身(腹心であるシャダムの妹)である事、そして終末戦争の結果、マーモがフレイムの支配下から独立し、後継者たるべきスパークを手放さざるを得なくなった事など、後継問題にも小さからぬ火種が残されている。結果として、風と火が一つの国家になったにも関わらず、マーモ王国独立により「分裂」してしまった。
※この「傭兵王の苦闘」の解説は、「カシュー・アルナーグI世」の解説の一部です。
「傭兵王の苦闘」を含む「カシュー・アルナーグI世」の記事については、「カシュー・アルナーグI世」の概要を参照ください。
- 傭兵王の苦闘のページへのリンク