健康に対する機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 05:04 UTC 版)
ブドウ皮の浸漬が短いため、白ワインにはタンニンがほとんど含まれておらず、赤ワインにおいて医学的に注目されているような抗酸化物質はあまり含まれていない。そんな中、モンペリエの研究者チームは、ポリフェノールを豊富に含む白ワインを開発した。このワインは、現時点では白ワインの消費割合が高い北欧への輸出用として考えられている。 ワインに一般的に使用されている添加物である二酸化硫黄は、使用量的には有害ではないが、その影響が喘息患者の間で懸念されている。すなわち、呼吸困難を引き起こす可能性があるという。その他の人にとっては、深刻なアレルギー反応はない。呼吸困難、片頭痛、腹部のほてりなどの症状は、二酸化硫黄不耐性を示している可能性がある。亜硫酸オキシダーゼ(二酸化硫黄分解酵素)の欠乏によって引き起こされる症状は非常にまれである。二酸化硫黄に起因するとされる症状が、ワイン中に存在する他の分子起因でないとはっきりさせるための研究が進行中である。発酵の副生成物であるヒスタミン類(アミン)によりアレルギー症状をおこすことがある。 白ワインは、pHが2.8 - 3.6の酸性を示す飲料である。この酸度は、歯のエナメル質を破壊しうる。 加えて、ワインは度数もしくはパーセンテージで示されるアルコールを含む。アルコールは肝硬変の原因となることがある。この疾患は、女性の場合は1日あたり20g、男性の場合は1日あたり40gの定常的な摂取で発生する可能性がある。しかし、カリフォルニアで行われた研究では、非アルコール性肝硬変患者に対しては少量のワインを毎日摂取することで有益な効果があると示され、この効果はビールやリキュールなどの他のアルコール飲料では見られなかった。2010年にさらなる研究が行われ、この効果がワイン由来のものであることが証明された。 ワイン愛好家の多くはワインが健康に良いのか悪いのかよく分かっていないが、白ワインを摂取することは健康上有益であることは確かである。最近の研究では、白ワインは赤ワインよりも心血管疾患に有意に効用があることが判明した。赤ワインのほうが多いとはいえ、白ワインにも抗酸化物質が含まれている。白ワインと赤ワインの両方がLDLコレステロールの酸化防止に有効である。
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