健康に対する有害性クラス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/24 05:39 UTC 版)
「化学品の分類および表示に関する世界調和システム」の記事における「健康に対する有害性クラス」の解説
健康に対する有害性のクラスには次の10クラスがある。さらに、暴露経路による違いによるサブクラスも考慮すると以下の16クラスある。次にそれぞれのクラスの定義のおおよそを記載する。実際にはGHS原文の詳細な記述を参照する必要がある。 急性毒性: 物質の経口または経皮からの単回投与、あるいは24時間以内に与えられる複数回投与ないしは4時間の吸入ばく露によっておこる有害な影響。小分類:「経口」、「経皮」、「気体」、「蒸気」、「粉塵・ミスト」 皮膚腐食性/刺激性: それぞれ、皮膚に対する不可逆的な/可逆的な損傷を生じさせること。 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性: 眼の表面に試験物質を付着させることによる、眼の組織損傷の生成、あるいは重篤な視力低下。 呼吸器感作性または皮膚感作性: それぞれ、物質の吸入の後で気道過敏症を引き起こすこと、物質との皮膚接触の後でアレルギー反応を引き起こすこと。気道刺激性はここには記載せず、特定標的臓器毒性(単回暴露)に記載する(GHS 6版 3.8.2.2.1)。 生殖細胞変異原性: 主として、ヒトにおいて次世代に受継がれる可能性のある突然変異を誘発すると思われるもの。 発がん性: がんを誘発するか、またはその発生率を増加させるもの。 生殖毒性: 雌雄の成体の生殖機能および受精能力に対する悪影響に加えて、子の発生毒性も含まれる。 特定標的臓器毒性(単回暴露): 単回暴露によって、特定の標的となる臓器に対する毒性があるか、およびそれに暴露したヒトに対して健康に有害な影響を及ぼす可能性があるかを示す。ここには、1~7、および、10のクラスのものを細分類しない。ここに、気道刺激性を分類する(GHS6版 3.8.2.2.1) 特定標的臓器毒性(反復暴露): 反復暴露によって、特定の標的となる臓器に対する毒性があるか、およびそれに暴露したヒトに対して健康に有害な影響を及ぼす可能性があるかどうかを示す。ここには、1~7, 及び、10のクラスのものを細分類しない。 吸引性呼吸器有害性: 誤嚥後に化学肺炎、種々の程度の肺損傷を引き起こす、あるいは死亡のような重篤な急性の作用。
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