修行と悟り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 08:21 UTC 版)
30歳のとき両親との死別に直面したヴァルダマーナは、兄から許可を得て全財産を分与し、出家して一切を捨て、ニガンタ派の沙門(śramaṇa)の遊行者となって修行生活に入った。人生を苦(duḥkha)とみて、正しい信仰(正信)・正しい知識(正知)・正しい行い(正業)を通じて魂の救済を志し、13か月の瞑想を経てすべての衣服と履き物を捨てて裸形となった。これは、ニガンタ派の伝統から離脱する最初の革新であった。裸のまま「空気をまとって」世俗にかかわる所有物すべてを放棄し、12年間激しい苦行と瞑想にその身を捧げた。苦行を持続するあいだ、かれは感覚に対する典型的な統制のあり方を示し、また、人間、動植物を含むすべての生物一切に極限と呼べるほどの注意を払い、あらゆる意味でこれらを傷つけないよう努めた。リジュクラ川(リジュパーリカー川)の河畔ジュリンビカ(ジャブラカ)村での修行を完成し、2日半にわたる瞑想のあとの夏の夜、ジュリンビカの沙羅樹の下で真理を悟って「全能の力」を獲得し、「ジナ」(Jina、「勝利者」)となった。ジャイナ教とは、この「ジナの教え」に由来する。かれは弟子や信奉者によって「偉大な勇者」マハーヴィーラと称されるようになった。
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