保安官との銃撃戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 03:55 UTC 版)
「コロンバイン高校銃乱射事件」の記事における「保安官との銃撃戦」の解説
一方で11時24分には、学校警察官として配属されていたニール・ガードナー保安官補が到着。負傷したブライアン・アンダーソンからハリスとクレボルドの気を逸らすため発砲した。アンダーソンはよろめきながらも、図書館に駆け込み、職員休憩室に入って事態が終わるまでそこに残った。ハリスは保安官に十発発砲した。保安官は4発発砲したものの火力で圧倒されて後退、コード33(緊急支援要請)を無線で連絡した。 ハリスとクレボルドはその隙に学校に走った。二人は北通路を下って進みながら出会う人間に発砲し、爆弾を投げた。その間、学生のステファニー・マンソンが足首を撃たれたが、彼女はこの学校から、通りの向こうの家にたどり着くことができた。二人はそれから学校の東エントランスのガラスに向け発砲した。しばらくして彼らは図書館通路へ向け西エントランスの方へ戻った。彼らはホールを通り抜ける間、出会う学生に向け発砲を繰り返した(この間、負傷者は出なかった)。 その直前に、“デイブ”ウィリアム・サンダーズ監督は、学生たちと二階への階段を通ってカフェテリアから避難した。階段は、中央南通路内の図書館通路から角を曲がった所にあった。彼らが角を曲がって図書館通路を降りていたとき、ハリスとクレボルドが北通路から角を曲がって来るのが見えた。ハリスとクレボルドは素早く振り返ると角を曲がって来て一団に発砲した。南通路に来ていたサンダーズは胸を撃たれた。被弾しなかった学生たちは第1科学室へと走り、中の教師に警告した。サンダーズはなんとか第3科学室に入り、二人の生徒の応急処置を受けた。 教師のテレサ・ミラーは外部へ連絡を取ろうとしたが、911へ何度掛けても話し中だった。応急処置を行った1人アーロン・ハーンシーは、理科実験室で実験の宿題中で教師から「応急処置が出来る生徒はいないか!?」という呼びかけに応じ、背後で爆発音や銃声を聞きながら教室を移動した。その時にサンダーズは自身が撃たれた事を把握しており、意識も明瞭だった。ハーンシーはサンダーズの意識が落ちないようにサンダーズの財布に入っていた家族写真を見せながら話す事で意識を繋いでいた。ハーンシーは「病院に搬送され手術や治療をすれば助かると思っていた。」と語ったが、救助が遅れ、サンダーズは午後3時頃に死亡した。
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