作品中における心理歴史学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/29 06:16 UTC 版)
「心理歴史学」の記事における「作品中における心理歴史学」の解説
銀河帝国末期、辺境の惑星ヘリコン出身の数学者、ハリ・セルダンにより考案された。 当初、セルダン自身は心理歴史学をあくまで思考実験と捉えており、実用化は銀河系社会があまりに人口膨大かつ複雑であるために不可能であると考えていた。しかし学会のために訪れた銀河帝国の首都惑星トランターでの体験により、実用化の必要性とその手段とを見出し、以後トランターに留まり生涯をその研究に捧げる事となる。 時の銀河皇帝クレオン一世と宰相エトー・デマーゼルの援助、ユーゴ・アマリルら若き才能の参加、心理歴史学の全ての数式を収納して表示・演算できる「プライム・レィディアント(基本輻射体)」の発明などの手助けもあったものの、研究は困難を極めた。 最終的に、セルダンは銀河帝国の崩壊とその後の数万年に及ぶ暗黒時代の到来を予測し、その暗黒時代の期間を1000年に短縮すると共に、その後により健全で強固な第二帝国を復興させる事を目的に、「セルダン・プラン」と呼ばれる未来の人類のコースを設定し、その実現のために二つのファウンデーションを設立した。第一ファウンデーション(ターミナス)の人々は、その第二帝国に至る道程において幾度か訪れる「セルダン危機」を自らの力により乗り越える事を要求された(彼らの自助努力もプランの計算に含まれており、危機を乗り越えるにはある程度の犠牲を必要としていた事から「セルダンの数学は自らを助ける者を助ける」と言われている)。一方、彼らに心理歴史学の予言の内容を明かす訳にいかなかったために、心理歴史学者はごく一部を除いて秘密の第二ファウンデーションに隠遁し、セルダン・プランの検証と修正に従事する事となった。 なお作中でも、セルダンが気体分子運動論をモデルに心理歴史学を考案した事や、名称をむしろ「心理社会学」にすべきだったと発言するなどの描写がある。
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