佐々木則夫 (実業家)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 佐々木則夫 (実業家)の意味・解説 

佐々木則夫 (実業家)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/27 14:05 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
ささき のりお
佐々木 則夫
生誕 (1949-06-01) 1949年6月1日(72歳)
東京都
国籍 日本
出身校早稲田大学理工学部卒業
職業実業家
配偶者独身

佐々木 則夫(ささき のりお、1949年6月1日 - )は、日本実業家

株式会社東芝取締役代表執行役社長内閣府経済財政諮問会議議員、株式会社東芝取締役副会長、一般社団法人日本経済団体連合会副会長などを歴任した。

来歴

生い立ち

1949年6月1日、東京都に生まれる。1972年3月、早稲田大学理工学部機械工学科卒業。1972年東京芝浦電気株式会社(現株式会社東芝)に入社する。

実業家として

原子力発電事業のエキスパートとして活動、原子力関連事業を東芝の主力事業に押し上げたキーパーソンと言われる。職種は原発配管工で、2011年3月に爆発事故を起こした福島第一原発の配管設計を担当した[1]。東芝の社内カンパニーのひとつである「電力システム社」の「社長」時代に、アメリカ合衆国総合電機メーカーであったウェスティングハウス・エレクトリック・カンパニーの買収事案に携わる。2008年6月に代表執行役副社長に就任。

2009年6月に、西田厚聰の後任として同社の代表執行役社長に就任。この頃より、第2次安倍政権にて要職を歴任している。内閣総理大臣安倍晋三より依頼され、社長在任中の2013年1月から経済財政諮問会議議員を務めた[2]2013年6月、東芝副会長、および、日本経済団体連合会副会長に就任し、理工系女子数を増やす男女共同参画推進を担当する。これは、原子力事業部に配属された大卒の理工系女子達が技術業務を嫌がり、短卒同等の雑務しかやらない事実を発見したことに由来し、以降、理工系女子のキャリアプロデュースをライフワークとした[3]。 2014年9月、第2次安倍政権の下で発足した日本経済再生本部にて、産業競争力議の議員に就任。株式会社東芝から2012年は1億1500万円、2013年には1億400万円の役員報酬をそれぞれ受け取った[4]

次期経団連会長候補とも目されていたが、2015年に発覚した不適切会計問題をめぐって佐々木も業績改善を社内に要請していたと報じられ、副会長を引責辞任する意向と7月上旬に伝えられた[5]。また、不適切会計をめぐる報道の中で、前任社長である西田と佐々木に確執があり、それが業績改善の圧力につながったという指摘もなされている[6]

もともと佐々木のパワハラ、イジメは苛烈で、「独善」「わがまま」「子供っぽくて我慢できない男」「会社の経費(交際費、研究開発費)の使い方がめちゃくちゃ」といった悪評がつきまとっていた。 社長になってからも、部下の報告に納得がいかないとバインダーやボールペンをダーツのように投げつけ、ガラスが割れんばかりの大声で「お前は0点だ」等の罵詈雑言を浴びせていた。 また、独身でロリコン癖があったため、ターゲットにした若手女性社員へのセクハラも卑劣だった。つきまとい、恫喝、誹謗中傷、デマ流布、昇進阻止、盗撮、不当な業務配分など、上司同僚部下を嫌がらせに巻き込む陰湿さで苦しめた。[7] [8]

民主党政権官房長官の仙谷由人氏、経産省の今井尚哉氏も、一方的に話しては部下にたしなめられるとその場で怒声をあげる佐々木に、辟易としていた [9]

福島第一原発の事故後、原子力事業の収益悪化を補填するため、佐々木は積極的にM&Aを仕掛けた。2013年には、テキサス州のLNG販売事業(フリーポート)に新規参入した。2019年9月から年間220万トンのLNGを20年間にわたって販売する予定だったが、最大1兆円の損失を発生する可能性があったため、車谷社長が仏エネルギー大手トタルへ売却した [10]

2015年7月21日、前任社長の西田、後任社長の田中久雄他の取締役7人とともに辞任が発表された[11]

主な役職

脚注

  1. ^ プレジデントオンライン、2010年5月31日
  2. ^ 経済財政諮問会議の民間議員に伊藤東大教授など4人=官房長官 | ロイター、2012年12月28日。
  3. ^ [http://www.motjp.com/symposium/pdf/s_20150615.pdf 理工系女子のキャリア形成と進路指導 2015年6月15日
  4. ^ 「"年収1億円超"の上場企業役員443人リスト」東洋経済オンライン2015年03月18日
  5. ^ 東芝不適切会計:社長が幹部にメール、電話で圧力 - 毎日新聞2015年7月10日
  6. ^ 東芝:不適切会計 問われる企業風土 首脳間対立で問題拡大 - 毎日新聞2015年7月12日
  7. ^ [https://toyokeizai.net/articles/-/158742?page=2 東洋経済オンライン2017年2月15日号
  8. ^ [https://bunshun.jp/articles/-/1405?page=2 文春オンライン 2017年2月14日
  9. ^ [ https://www.shogakukan.co.jp/books/09389774 テヘランからきた男 西田厚聰と東芝壊滅 小学館
  10. ^ [https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45567090R00C19A6AM1000/ 日本経済新聞 2019年6月1日
  11. ^ 東芝、田中社長の辞任発表 室町会長が社長兼務 - 日本経済新聞2015年7月21日

関連項目

先代:
西田厚聰
東芝社長
2009年 - 2013年
次代:
田中久雄
先代:
中鉢良治
電子情報技術産業協会会長
2013年 - 2014年
次代:
山本正已
先代:
奥田隆司
情報通信ネットワーク産業協会会長
2014年 - 2015年
次代:
遠藤信博



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「佐々木則夫 (実業家)」の関連用語

佐々木則夫 (実業家)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



佐々木則夫 (実業家)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの佐々木則夫 (実業家) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS