人間以外の動物の遊び
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 14:45 UTC 版)
遊び行動 は、高度な知能を具えた動物において、成長途上にある個体に多く見られるほか、成熟個体にも少なからず見られるものである。これは、動物が生きてゆく上で必要な身体能力(筋力・心肺能力〈持久力〉・運動能力等を意味する体力、免疫力等を意味する基礎的体力)・知識・経験などを、おのずから習得する、あるいは鍛錬するために具わった性質と考えられる。動物は遊びのなかで狩りやコミュニケーションの方法を学んでゆく。ヒトは成熟後も遊びを行なうのが一般的である一方、ヒト以外の動物は成熟するとあまり遊ばなくなると言われてきたが、必ずしも研究者はそのようには捉えていない。また、家畜化およびペット化された動物、特にイヌやネコなどは、成熟後も遊びたがる傾向があるように見える。イヌやオオカミ等は遊びを通じて、互酬性と公正性の社会規範を教えられる。。 野生動物でも、遊び行動は哺乳類と鳥類に広く見られ、成熟した個体であってもそれが見られる。哺乳類の中でも霊長類はよく遊び、霊長類の中でも類人猿はよく遊ぶ。哺乳類では他に、クジラはよく遊び、クジラの中でもハクジラ類がよく遊ぶが、ハクジラ類の中でもイルカの遊び行動は観察機会が多いこともあってか一般にまで広く知られている。現生ゾウ目(長鼻目)のゾウ2属(ロクソドンタ属〈アフリカゾウ属〉とエレファス属〈アジアゾウ属〉)もよく遊ぶ。また、デグーのような一部の齧歯類でも「物体遊びである可能性がある行動」が確かめられている。
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