事故の原因を作ったDC-10
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 08:04 UTC 版)
「コンコルド墜落事故」の記事における「事故の原因を作ったDC-10」の解説
フランス事故調査当局は問題の金属片を落下させたとみられるDC-10の主翼を調査し、機材の消耗が著しく、機体のメーカーが定める耐久基準をも満たしていなかったと結論づけた。問題の部品は正規の部品ではなく(正規の部品は柔らかい合金製であった)、部品メーカーで30年前に製作されたものであった。また事故発生の16日前に取り付けたにもかかわらず落下しており、コンチネンタル航空に整備ミスがあったと指摘した。 そのためエールフランスと保険会社は、2000年11月にコンチネンタル航空を相手取り損害賠償訴訟を起こした。一方、コンチネンタル側は自社の金属片であったことを否定している。フランスの司法当局も2004年12月に事故はコンチネンタル航空の整備ミスが事故の根本原因だったと結論、2005年3月にコンチネンタルの刑事告発に踏み切った。 2010年12月6日にポントワーズ軽罪裁判所はコンチネンタル航空の過失を認め、罰金20万ユーロ(約2200万円)の有罪判決を言い渡し、同航空機の整備を担当した従業員1人に禁錮15カ月の執行猶予付き判決を言い渡した。コンチネンタル航空はこれに控訴して争い、ベルサイユ控訴院は2012年11月29日にコンチネンタル航空・従業員ともに逆転無罪判決を出している。 一方、並行する民事裁判では、事故によってエール・フランス航空のイメージが低下した責任はコンチネンタル航空にあるとして、100万ユーロ(約8260万円)の損害賠償を命じた1審判決を支持した。
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