事件発生時の対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 07:26 UTC 版)
警視庁の場合、一般的に、誘拐捜査の際には下記のような陣容がとられるとされる。 指揮本部 - 所轄の警察署の講堂に設置されることが多い。警視庁の場合、捜査責任者である刑事部長や、実務担当者である捜査第一課長、ナンバー2の理事官、また下記の各班ごとのキャップ格の責任者をおいて任務を統括する。 被害者対策班 - 被害者と人間関係をつくり、電話を通じて犯人と対峙するとともに、逆探知の手配や本庁との連絡など、前線本部として機能する。 犯人割り出し班 逆探知班 - 電気通信事業者との共同作業であり、手続きとしては、刑事部長名の「逆探知要請書」を提出するところから始まる。電話交換機がデジタル化された現代では、逆探知はコンピュータによって瞬時に行われるが、コード化された発信者情報を読み取るのは事業者の技術者であり、事業者や技術者によって所要時間に大きなばらつきがある。 犯人捕捉班 - 逆探知などの情報に基づき、身代金授受や脅迫電話などの現場に張り込んで、犯人や共犯者を捕捉する。特に逆探知による情報の場合、現場の厳密な特定が難しく、かなり広い範囲に分散配備しなければいけない関係から、特殊犯捜査係の専従要員だけでは足りずに、捜査一課の他の部署や所轄の警察署員、しかも刑事だけではなく警務課などの後方要員まで動員しなければいけないこともあるが、このような応援要員は犯罪捜査に不慣れであるためにミスを犯してしまうことも少なくない。 犯人追跡班 - 犯人の追跡を担当する。特にオートバイによる追跡部隊は警視庁では「トカゲ」と称されており、普段の所属は捜査一課のほか機動捜査隊や捜査三課など多岐に渡るが、事件発生時には真っ先に動員され、犯人の追跡のほかにも偵察要員として重宝される。 現場下見班 後方支援班 - 必要な資機材を補充する。
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