主な日本産種と属
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 03:13 UTC 版)
Attacus Linnaeus, 1767Attacus atlas ryukyuensis Inoue, 1993 ヨナグニサン ヨナグニサンの原種で東南アジアに分布するアトラスガ(Attacus atlas (Linnaeus, 1758))をタイプ種とする。ヤママユガ科の特徴とされる目玉模様は目立たず、前翅の先端部に小さく残る。前翅の縁がヘビの頭部に擬態しているといわれる。Wikispeciesには東南アジアを中心に分布する10種が記載されており、世界最大候補のカエサルサン(Attacus caesar Maassen, 1872)も含まれる。 Samia Hübner, 1819 (1816)Samia cynthia pryeri (Butler, 1878) シンジュサン シンジュサンの原種(Samia cynthia (Drury, 1773))をタイプ種とする。アトラスガ類と同じ族で目玉模様は目立たず、前翅の先端部に小さく残る。前翅の縁がヘビの頭部に擬態しているといわれる。Wikispeciesにはアジアに広く分布する17種が記載されており、インドシナ半島で養蚕用に改良されたエリサン(Samia cynthia ricini)も含まれる。 Actias Leach, 1815 in Leach & NodderActias aliena (Butler, 1879) オオミズアオ Actias gnoma (Butler, 1877) オナガミズアオ 北米原産のルナ・モス(Actias luna (Linnaeus, 1758))をタイプ種とする。青緑や水色の淡色で、後翅には尾状突起が発達し、熱帯産の種では全長より長い突起を持つ。Wikispeciesには北半球に広く分布する35種が記載されており、Moon mothと総称される。アトラスガ類の学名に男神・帝王の名が含まれやすいのに対し、本種は女神の名が多い。 ヤママユ属 Antheraea Hübner, 1819Antheraea yamamai (Guerin-Meneville, 1861) ヤママユ インド北東部で野蚕として活用されるタサールサン(Antheraea mylitta (Drury, 1773))をタイプ種とする。黄褐色の枯葉状の模様が多く、しっかりした繭を作るため、ヤママユやタサールサン、中国産のサクサン(Antheraea pernyi (Guerin-Meneville, 1855))など有用な種を含む。Wikispeciesには94種が記載されている。 Caligula Moore, 1862Caligula japonica Moore, 1872 クスサン(Rinaca japonica、Saturnia japonica と記載することもある。) 東南アジアに生息するカリギュラ・シムラ(Caligula simla (Westwood, 1847))をタイプ種とする。ヤママユガ科のタイプ属であるSaturnia属と近縁で、Rinaca属とともにSaturnia属とみなされることもある。Wikispeciesには8種が記載されている。 Loepa Moore, 1859Loepa sakaei Inoue, 1965 ハグルマヤママユ 東南アジアに生息するゴールデン・エンペラー・モス(Loepa katinka (Westwood, 1848))をタイプ種とする。英名のとおり黄色の翅を持つ種が多く、目玉状の文様も明瞭である。Wikispeciesには50種が記載されている。 ウスタビガ属 Rhodinia Staudinger, 1892Rhodinia fugax (Butler, 1877) ウスタビガ Rhodinia jankowskii (Oberthuer, 1880) クロウスタビガ インドに生息するロディニア・ネワラ(Rhodinia newara (Moore, 1872))をタイプ種とする。科の中では小型種の部類になる、目玉状の文様は大きいが歪がちである。Wikispeciesには10種が記載されている。 Saturnia Schrank, 1802Saturnia jonasii jonasii (Butler, 1877) ヒメヤママユ ヨーロッパ最大の蛾であるオオクジャクヤママユ(Saturnia pyri (Denis & Schiffermüller, 1775))をタイプ種とする。全世界の種を含むが、Caligula属やRinaca属との差は曖昧で、亜属として編入する場合もあり、クスサンがその影響を受けている。Wikispeciesには29種が記載されている。 ヨツメガ属 AgliaAglia japonica (Leech, 1889) エゾヨツメ ヨーロッパ産のタウ・エンペラー(Aglia tau (Linnaeus, 1758))をタイプ種とする。上記の日本産種はすべてSaturniinae亜科だが、Aglia属は単系のAgliinae亜科に属する。Wikispeciesには6種が記載されている。
※この「主な日本産種と属」の解説は、「ヤママユガ科」の解説の一部です。
「主な日本産種と属」を含む「ヤママユガ科」の記事については、「ヤママユガ科」の概要を参照ください。
- 主な日本産種と属のページへのリンク