中立との関係とは? わかりやすく解説

中立との関係

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 02:47 UTC 版)

集団的自衛権」の記事における「中立との関係」の解説

中立」も参照 戦争合法的な存在背景とした、かつての戦争の非当事国まつわる権利義務総体中立法といい、20世紀初以降戦争違法化されていくにしたがって中立法適用そのもの否定されないものの、その適用範囲を狭ばめていく傾向がみられた。かつては戦争の正当原因英語版)のもとで両交戦国に対して等し地位認められたが、国際連盟規約不戦条約戦争違法なものとして定めて以降それまで中立概念変容し、一方で違法な戦争を行う国ともう一方でそのような武力行使に対して自衛権行使する被害国とに交戦国明確に区別されるようになった。 この被害国を援助するために第三国集団的自衛権行使する場合伝統的に第三国強制され中立地位離脱する事態生じる。第二次世界大戦中から交戦状態に入らない第三国一方交戦国公然と支援するという実行みられるようになり、この時代から中立以外に第三国がとりうる立場として「非交戦国」という立場論じられ始めようになったその後国連憲章第2条4項はすべての武力による威嚇、または武力の行使違法化したため、今日では国連による集団的措置除いて自衛権国家間における武力行使法的に正当化する唯一の根拠となる。この「非交戦国」が慣習国際法確立したとする立場では、第三国他国武力紛争に対して適法な形で中立義務離脱することが可能となるが、現代においてこうした非交戦国」という立場確立しているか否かについては争いがある。 ベトナム戦争では、中立国であったカンボジア侵攻したアメリカ合衆国は、自らの軍事行動カンボジアによる中立国防止義務不履行理由集団的自衛権の行使として正当化される主張したここでいう中立国防止義務とは、中立国交戦国一方軍事的に利するような形で自国領域使用させてはならないとする義務のことであり、アメリカ侵攻当時北ベトナムベトコン一部占領されていたカンボジアこの中立国防止義務を果たすことができていないとしたのであるアメリカカンボジアへの侵攻カンボジア侵略勢力排除するために時間的範囲的に限定されたものであり、カンボジアそのもの標的したものではなかったとして均衡性要件(#権利の性質参照)も満たすものであった主張した。ただし多く同盟国領域内に軍事拠点使用し従来よりこうした第三国領域内の軍事施設対す攻撃強く非難する立場をとってきたアメリカそれまで政策と、このカンボジア侵攻の際のアメリカ主張対極位置することから、アメリカカンボジア侵攻二重基準として批判を受けることとなった

※この「中立との関係」の解説は、「集団的自衛権」の解説の一部です。
「中立との関係」を含む「集団的自衛権」の記事については、「集団的自衛権」の概要を参照ください。

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