中央捜査局の捜査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 06:35 UTC 版)
「スシャント・シン・ラージプートの死」の記事における「中央捜査局の捜査」の解説
8月3日、パラム・ビル・シンはスシャントの口座に不審な送金の形跡は見られず、彼の資産がリアの口座に送金された事実はないと発表した。翌4日にムンバイ市警察はグラントソントン・インターナショナルを金融捜査監査人に任命した。同月5日、インド法務次長(英語版)のトゥシャール・メータ(英語版)は、ビハール州政府(英語版)による捜査請求をインド最高裁判所が承認したことを発表した。これにより中央捜査局がスシャントの死に関する捜査を開始することになり、同月6日に中央捜査局がパトナ警察からFIRを受け取り、正式に捜査を引き継いだ。これに対し、同月8日にマハーラーシュトラ州政府(英語版)はインド最高裁判所の決定に対して不快感を表明した。 8月19日、インド最高裁判所は中央捜査局が捜査を統轄することを認め、同局がスシャント関連の捜査を行うように命令を出した。同月21日、中央捜査局から捜査協力を依頼された全インド医科大学ニューデリー校(英語版)の法医学部長スディール・グプタはプレス・トラスト(英語版)の取材に対し、「我々は殺人の可能性について調査するでしょう。考え得る全ての可能性について徹底的な調査が行われます」と語っている。 8月26日、麻薬取締局(英語版)はリアと彼女の兄ショーウィクと他3人に関する捜査を開始した。金融捜査の後、スシャントとリアの間に薬物の存在があったことが判明したため、中央捜査局は麻薬取締局に対して捜査に合流するように要請し、向精神薬及び大麻取締部門が合流した。リアの弁護士は中央捜査局の捜査に対し、「リアはこれまでの人生で薬物を使用したことは一度もありません。彼女はいつでも血液検査を受ける準備ができています」と声明を発表した。同月27日にインド人民党書記長のムラリダル・ラーオ(英語版)はスシャントの死に関連する捜査範囲が拡大していることから、国家調査局(英語版)が捜査を担当する可能性について言及した。9月4日に麻薬取締局はショーウィクとスシャントのハウスマネージャーを逮捕・起訴した。同月8日にはリアも薬物を購入した容疑で逮捕された。 10月3日にスディール・グプタは「スシャントの死は自殺の事例であり、殺人の可能性は完全に除外された」と発表した。彼は理由について「遺体には首吊りの際に生じた傷しかなく、遺体や衣服には争った形跡は発見されなかった」と語っている。同月5日にはアジアン・ニュース・インターナショナル(英語版)が全インド医科大学ニューデリー校の医療チームが「ラージプートの死因が自殺であり、殺人の可能性は除外された」とする報告書を提出したことを報じた。同月6日にムンバイ地方裁判所はリアの勾留期限を同月20日まで延長したが、翌7日にボンベイ高等裁判所(英語版)は彼女に犯罪歴がなく保釈中に犯罪を犯す可能性が低いことや、スシャントへの薬物供与を主張する麻薬取締局の意見を否定して保釈を認めた。彼女の保釈に対し、高裁判事のサラング・コトワルは「彼女が入手したとされる薬物を金銭的またはその他の利益を目的として供与したことはない」とコメントしている。一方、中央捜査局は同月15日に「ラージプートの死についての捜査は継続しています。中央捜査局が事件に関する結論を出したという憶測がメディアで流れているが、こうした報道は憶測であり誤報だということを繰り返しておきます」と声明を発表している。 2021年3月5日には、麻薬取締局がチャクラボルティー兄妹を含む33人の告発状をムンバイ特別裁判所に提出した。
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