中医学の気とは? わかりやすく解説

中医学の気

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 22:03 UTC 版)

「気」の記事における「中医学の気」の解説

中医学における気はその主な活動部位により名称が異なっている。 原気(元気) 母体から受け継ぎ腎臓貯蓄される先天の精が変化生成したもの。生命活動原動力となる。原気は、中焦からもたらされる後天の精により補給臍下丹田陰交穴気海穴石門穴関元穴のあたり)に集まり三焦働き経絡介し全身を循って、臓腑器官組織活力与えるものである原気旺盛な下腹部張りがあって、体内臓腑器官力強く働くため、活気があって粘り強く疾病にもかかりにくい。原気衰えると、下腹部軟弱となり、臓腑器官弱く障害を受けやすくなるので、活動弱々しく疲れやすく、冷えて疾病にかかりやすい。 宗気 肺において後天の精と天の気が交わって胸中(膻中)に集まる気である。宗気は、五臓心と肺(六腑においては三焦の内、上焦)と関係が深く、臓の活動支えている気(心の拍動力強く規則正しく行わせたり、呼吸発声しっかりとさせる気)である。宗気が不足すれば、呼吸の異常(少気、短気など)が起こったり、語声に力がなくて、細くなったり、心の拍動弱まったり、規律性を失ったり(脈の結、代など)する。 営気(栄気) 営気は、後天の精から得られる陰性の気(穀の精気)である。営気は、津液を血に変化させて、血とともに脈中を行き1日人体50回以上も循って臓腑手足などの内外器官栄養して、それらの活動支える。 衛気 衛気は、後天の精から得られる陽性の気(穀の悍気)である。衛気は、脈外を素早く循る気で、特に体表近く活動肌膚温め体温保持)、腠理を開闔皮膚の収縮弛緩)し、外邪に対す防衛的な役割をしている。衛気は、昼間人体の陽の部(体表部)を25周して、夜間人体の陰の部(体内部)を25周する。衛気営気読み区別するため日本語では「えき」と呼ぶ場合もある。 真気正気真気は、先天の気と後天の気からなるもの。人体正常な活動支える気である。 推動作用 - 人成長発育や、一切生理的活動及び新陳代謝をする働きで、原気宗気営気衛気臓腑の気など全ての気に備わっている。腎に関係する。 温煦作用 - 臓腑器官などの一切組織温め体温保持する働きで、特に衛気原気・腎気と関係が深い。 防御作用 - 体表において、外邪の侵入防御する働きで、特に衛気と関係が深い。 固摂作用 - 血・津液精液などをつなぎ留める働きで、血が脈外にもれない(脾の固摂(統血作用))ようにしたり、汗や尿がむやみに漏れ出る(遺精→腎の固摂作用)を防いだりする。営気衛気、脾気、腎気と関係が深い。 気化作用 - 精が気に、気が津液や血に変化したり、津液が汗や尿になって体外排泄する働きで、営気衛気宗気、脾気、肺気、腎気と関係が深い。 臓気 五臓おさまりそれぞれの経絡活動支えている気である。 経気 経絡中を行き全身を循り、それぞれの経絡活動支えている気である。 胃気 胃を働かせる気、胃の働きによって得られ後天の気のことで、有無予後重要な影響を及ぼすとされ、診断上(特に脈診)も重要視されている。脈は中脈で診る。

※この「中医学の気」の解説は、「気」の解説の一部です。
「中医学の気」を含む「気」の記事については、「気」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「中医学の気」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「中医学の気」の関連用語

中医学の気のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



中医学の気のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの気 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS