武術の気
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 22:03 UTC 版)
武術では、独自の「気」の概念・理論を持つ。日本武道では合気道が有名だが、日本の武道と中国武術では解釈に若干の違いがある。 気について解りやすく他の者に伝える為、宗教的な気の捉え方を合体させた流派、門派も存在する。また、遠当(とおあて)という相手の身体に接触せず相手を倒す技術が存在する。これは離れた相手に気を当てるといった技術である。遠当を放って相手の姿勢を崩した後に弓で矢を放って射止めたと言われている。なお、同名(遠当)の遠距離攻撃術もある。 武術における気とは、体の「伸筋の力」、「張る力」、「重心移動の力」といわれることが多い。これらを鍛える為、様々な鍛錬(中国武術では練功)を行う。また、「力む」と屈筋に力が入ってしまい、「張る力」を阻害するため逆効果であるともされる。尚、伸筋を働かせても、「力む」感じは無く、「張る」感じがするだけである。 練功の基本段階では、相当中医学の気血などの理論体系を基にしており、まずは健康目的で中国武術を始める人もいる。その典型なのが太極拳であり、中国政府によりまとめられた二十四式太極拳の普及によって、太極拳は体操のようなもので武術ではないという誤解すらあるが、これは太極拳という名前だけが余りにも有名になりすぎたためである(内家拳を参照)。太極拳をはじめとする中国武術の流派の多くは、発勁を修得することを入門者の目標としており、そのために見た目の単調さとは裏腹に、つらい姿勢での練功が繰り返し積み重ねられる。 中国武術の勁については「発勁」を参照
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