下層階ホーム(廃止)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 01:46 UTC 版)
「タイムズ・スクエア-42丁目/ポート・オーソリティ・バスターミナル駅」の記事における「下層階ホーム(廃止)」の解説
過去には現在使われているプラットホーム階の下に南行きの単式ホームが設けられていた(線路は上層の緩行線の真下に1本、ホームは島式ホームの下に1面あった)。下層階は上層階と同時に1920年代末から1930年代初頭に建設されたものの、1952年8月にラッシュアワーにE系統の列車を停車させるために開業するまでは使用されないままであった。下層階ホームは1959年から1981年まで運行されたアケダクト競馬場行きの特別運賃列車のような特別列車や、1970年代のラッシュアワーのE系統で使われていた。 下層階ホームには2基の高速エスカレーターで中二階と結ばれており、上層階ホームとの間に階段が3か所設けられていた。壁には1950年代風のクリーム色タイルの地に紫と黒のタイルで帯が引かれており、駅名標代わりに白のモザイクで ”42”、あるいは白地に黒文字で "42” と書かれていた。 下層階ホームが設置された理由には諸説ある。このホームはクイーンズ区や53丁目からINDクイーンズ・ブールバード線経由で行くことができるようになっていた(現在のE系統)。 識者の中には、これはマンハッタン行きのE系統の列車がセントラルパーク・ウェストからの列車を減速させることなくクイーンズ区から42丁目を通り抜けるためのものだと推測する者もいるが、一方で下層階ホームの開業時にはE系統の列車が上層階ホームの線路が空くのを待たずに乗客を乗降させるためだと説明されている。下層階ホームが西に延びているのはIRTフラッシング線の延伸を妨害するために建設されたことを示唆している、という見方もある。確かに、下層階ホームはちょうどIRTフラッシング線の延長線上に位置している。 下層階ホームは数々の映画の舞台になっており、特に有名なのは1990年にパトリック・スウェイジとデミ・ムーアが共演した『ゴースト/ニューヨークの幻』である。 2000年代終わり頃、MTAはIRTフラッシング線を34丁目-ハドソン・ヤード駅まで延伸することを計画し、このホームは取り壊されることになった。2010年1月 (2010-01)現在[update]では、このホームは解体中であった。交通系ブロガーのベンジャミン・カベクはフラッシング線延伸と建設状況の紹介役として招かれ、2012年2月には下層階ホームがフラッシング線延伸部で「真っ二つにされている("bisected")」とレポートした。フラッシング線延伸部のトンネルは、下層階ホームを突き抜けるように掘り下げられていった。
※この「下層階ホーム(廃止)」の解説は、「タイムズ・スクエア-42丁目/ポート・オーソリティ・バスターミナル駅」の解説の一部です。
「下層階ホーム(廃止)」を含む「タイムズ・スクエア-42丁目/ポート・オーソリティ・バスターミナル駅」の記事については、「タイムズ・スクエア-42丁目/ポート・オーソリティ・バスターミナル駅」の概要を参照ください。
- 下層階ホームのページへのリンク