ヴォルカ鹿児島とは? わかりやすく解説

ヴォルカ鹿児島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/15 10:18 UTC 版)

ヴォルカ鹿児島
原語表記 ヴォルカ鹿児島
クラブカラー  
創設年 1959年
解散年 2013年
ホームタウン 鹿児島県鹿児島市
ホームスタジアム 鹿児島県立鴨池陸上競技場
収容人数 19,934
運営法人 株式会社KAPS
テンプレート(ノート)サッカークラブPJ
株式会社KAPS
種類 株式会社
本社所在地 日本
892-0846
鹿児島県鹿児島市加治屋町9-6
トヤマ薬品ビル403号
設立 2011年
業種 サービス業
事業内容 スポーツクラブ運営
代表者 上山寛
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ヴォルカ鹿児島(ヴォルカかごしま、Volca Kagoshima)は、かつて存在した社会人サッカーのクラブチーム。鹿児島県鹿児島市を本拠地としていた。FC KAGOSHIMAと共に、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟する鹿児島ユナイテッドFCの前身となったクラブである。

歴史

1959年、鹿児島県教育委員会所属教職員のサッカー部「鹿児島県サッカー教員団」として創設。

1969年、第5回全国社会人サッカー選手権大会に初出場。1972年の第8回大会では3位に入賞する。

1973年、同年より創設された九州サッカーリーグに所属。翌1974年に初優勝、1986年にも優勝を飾る。成績が低迷し入替戦に回る年もあったが、一度も鹿児島県リーグに降格することなく在籍し続けた。

1995年、将来の全国規模のリーグ戦参加を目指す方針となり「ヴォルカ鹿児島」と名称変更してクラブチームに移行した。なお、クラブ名のヴォルカ(Volca)はフランス語で火山を意味する「ヴォルカン」(volcan)を由来にしており、鹿児島のシンボルの一つである桜島をイメージしている。また、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)参入を目指すことを表明した。

2002年第26回全国地域リーグ決勝大会では決勝ラウンドに進出したが3連敗で敗退。

2003年、「2010年からのJ1参戦」を目指しSPONET鹿児島を設立。監督に前田浩二、コーチに内藤就行野田知を選手兼任で招聘。セミプロ集団として戦い、第27回全国地域リーグ決勝大会にも出場した(1次ラウンド敗退)。しかし2005年、スポンサーの目処がつかず、さらには法人化計画の遅延から資金難に陥っていることが発覚。プロ選手はチームを離れ、SPONET鹿児島は解散。新たに運営団体として松澤隆司を議長とする「ヴォルカ鹿児島評議会」を立ち上げる。評議会の人員は9名のみで構成されていた。

その後2007年11月までにクラブの法人化を目指していたが、法人を設立できなかったことからヴォルカ鹿児島評議会を解散。2008年からは新しく運営団体を「KAPS(Kagoshima Arcadia Project Sports)」とし、JFL昇格を目標とすることとなった。

2010年4月、Jリーグ準加盟資格取得手続きを開始。2011年にJリーグへ申請を行うと発表[1]。同年12月には「2011年の法人化・2012年のプロクラブ化・2014年J2加盟」を目標に掲げ、2011年に新たなチーム名の公募とJリーグ入りに対する署名活動を行うと発表[2]。2012年6月に公募を締め切り、2013年よりチーム名を変更する予定であった。

2011年2月、運営法人「株式会社KAPS」設立[3]。同年は前田浩二がGM兼ヘッドコーチとしてチームに復帰[4] したが、翌2012年、アビスパ福岡の監督就任に伴い1年で退団。

2013年7月1日、2014年のJ3参入に向けての準加盟申請を断念したと発表[5]。Jリーグ側よりFC KAGOSHIMAとの一本化を求められていたが、協議が難航していることを理由とした。しかし8月9日、2014年よりFC KAGOSHIMAと統合した上で、将来のJリーグ入りを目指すことで合意したと発表した[6]

同年の九州リーグではFC KAGOSHIMAとの一騎打ちを制し、鹿児島教員団時代以来27年ぶりの優勝。第37回全国地域サッカーリーグ決勝大会ではFC KAGOSHIMAと共に決勝ラウンドに進出、2日目の直接対決では4-0と圧勝したが、最終成績は1勝2敗の4位に終わった。

12月2日、FC KAGOSHIMAと統合後の新チーム名を「鹿児島ユナイテッドFC」とすると発表[7]。同年をもってヴォルカ鹿児島としての活動を終えた。鹿児島ユナイテッドFCは登録上「ヴォルカ鹿児島と合併したFC KAGOSHIMAが名称を変更した」という形をとり、新設の鹿児島ユナイテッドFCセカンドがヴォルカの登録を承継した形となっている[8]。12月4日のJFL理事会にて、鹿児島ユナイテッドFCのJFL入会が承認された。

スローガン

  • 2011年 「~本気~」。

成績

鹿児島県サッカー教員団時代

九州サッカーリーグ参加後のみ

年度 所属 順位 勝点 試合 PK勝 PK負 得点 失点
1973 九州 3位 7 6 3 - 1 - 2 19 10 9
1974 優勝 14 7 7 - 0 - 0 20 2 18
1975 4位 7 7 3 - 1 - 3 18 14 4
1976 7位 5 7 2 - 1 - 4 8 14 -6
1977 8位 3 7 1 - 1 - 5 10 20 -10
1978 5位 7 7 2 - 3 - 2 9 6 3
1979 3位 8 7 3 - 2 - 2 14 10 4
1980 6位 6 7 3 - 0 - 4 11 15 -4
1981 4位 8 7 4 - 0 - 3 21 13 8
1982 2位 12 9 5 - 2 - 2 22 11 11
1983 4位 11 9 4 - 3 - 2 26 18 8
1984 3位 13 9 5 - 3 - 1 24 16 8
1985 2位 12 9 5 - 2 - 2 27 18 9
1986 優勝 13 9 6 - 1 - 2 20 10 10
1987 7位 8 9 3 - 2 - 4 16 23 -7
1988 6位 8 9 3 - 2 - 4 10 12 -2
1989 8位 8 9 2 - 2 - 5 10 22 -12
1990 4位 16 9 4 - 4 - 1 12 9 3
1991 9位 16 20 4 - 4 - 12 18 38 -20
1992 9位 16 18 4 - 4 - 10 26 38 -12
1993 9位 13 18 4 - 1 - 13 24 56 -32
1994 6位 23 18 7 - 2 - 9 30 37 -7
1995 5位 30 18 9 1 - 1 7 40 37 3

ヴォルカ鹿児島時代

年度 所属 順位 勝点 試合 PK勝 PK負 得点 失点 天皇杯
1996 九州 3位 33 16 10 1 1 4 37 21 16 2回戦敗退
1997 2位 41 18 12 1 3 2 50 19 31 県予選敗退
1998 2位 34 18 9 3 1 5 47 35 12
1999 6位 23 18 7 1 0 11 48 43 5
2000 4位 31 18 10 0 1 7 44 28 16
2001 3位 37 18 11 1 2 4 51 34 17 1回戦敗退
2002 2位 59 18 14 1 0 3 59 31 28 1回戦敗退
2003 2位 51 22 15 2 2 3 50 18 32 1回戦敗退
2004 3位 38 18 12 1 0 5 41 26 15 県予選敗退
2005 5位 33 18 10 1 1 6 49 26 23
2006 4位 30 16 10 0 0 6 45 27 18
2007 5位 33 20 10 1 1 8 58 36 22
2008 5位 28 18 8 0 4 6 32 29 3 2回戦敗退
2009 2位 36 16 11 0 3 2 43 23 20 県予選敗退
2010 2位 38 16 12 1 0 3 52 18 34
2011 3位 37 18 10 2 3 3 37 12 25
2012 2位 46 18 14 2 0 2 63 16 47 2回戦敗退
2013 優勝 48 18 15 1 1 1 76 13 63 県予選敗退

タイトル

リーグ戦

カップ戦

歴代監督

  • 1995-2002:坂元盛史
  • 2003-2004:前田浩二
  • 2005-2012:恒松伴典
(注) 恒松は「リーダー(プレイングスタッフ)」という肩書きで登録されており、「クラブの公式な」監督としては扱われていなかった。これは恒松が就任した2005年以後、クラブの方針として登録選手の中から1名をリーダー(プレイングスタッフ)とすることにしていたためだが、日本サッカー協会のチーム登録上は、「名目上の」監督登録を付けることが義務付けられており、「事実上のクラブ公式」監督だった。
  • 2013:小澤宏一

歴代所属選手

GK

DF

MF

FW

ユニフォーム

ユニフォームの色
カラー シャツ パンツ ストッキング
FP(1st) グレー
FP(2nd)
GK(1st)
GK(2nd) 水色 水色 水色
FP 1st
FP 2nd
GK 1st
GK 2nd

クラブカラー

黒をチームカラーとしており、公式ホームページには県民に愛されることを目的に、地域の特色と特性生かした黒をチームカラーとすると書かれている。また鹿児島には、黒豚・黒毛和牛・黒酢・黒砂糖・焼酎(黒麹)・アマミノクロウサギなど「黒」を特色とした特産物が数多くあること。さらには黒色が持つ「力強さ・団結」がチームの掲げる一体感にマッチすると書かれている[9]

ユニフォームサプライヤー

  • 2002年:asics
  • 2003年:DIADORA
  • 2004年:FLORIDA WIND
  • 2005年 - 2012年:BLASTON
    • 「ヴォルカ鹿児島KPC事業部」としてブラストン社製スポーツウェアの販売事業を展開[10]。また、スポーツウェアの共同開発も行っていた[11]
  • 2013年:gol.

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脚注

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