ヴェルディに忠実に奉仕
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「フランチェスコ・マリア・ピアーヴェ」の記事における「ヴェルディに忠実に奉仕」の解説
ピアーヴェはこの『エルナーニ』を含め、他のどの台本作家よりも多い全9作のヴェルディ作品に台本を提供している。『アッティラ』(初演1846年、以下同じ)、『マクベス』(1847年)、『イル・コルサーロ』(1848年)、『スティッフェーリオ』(1850年)、『リゴレット』(1851年)、『椿姫』(1853年)、『シモン・ボッカネグラ』(1857年)、『運命の力』(1862年)である。前半の数作は傑作とは言えないまでもどれも独特の力強いドラマ展開をもっている。そして『リゴレット』以降の作品はイタリア・オペラの傑作揃いであり、今日でも頻繁に上演がなされる。ピアーヴェは上演監督として鋭い舞台感覚を培い、「どうすれば聴衆に受けるのか」のアイディアを具体化していったのである。 またピアーヴェのもう一つの重要な任務は、短気で自己主張の強いヴェルディに代わっての、検閲当局との折衝であった。ドラマ展開が力強くなればなるほど、ヴェネツィアその他都市の劇場検閲官は問題を見出し、大幅な改変を要求するのが常であったが、ピアーヴェは粘り強く交渉を行い、例えば『リゴレット』で検閲側の大幅な譲歩を引き出すなど、3歳年下のヴェルディに忠実に奉仕した。 ヴェルディ以外のオペラ作曲家たち、例えばメルカダンテなどに対してもピアーヴェは台本提供を行ったが、初演当時はともかく、今日レパートリー作品となっているものは一切ない。
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