ローマ神話のファウヌス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 07:48 UTC 版)
「パーン (ギリシア神話)」の記事における「ローマ神話のファウヌス」の解説
ローマ神話でパーンに対応するのはファウヌス(Faunus)である。ファウヌスはニュムペーのマリーカ(Marīca)(時にファウヌスの母ともいわれる)との間にボナ・デア(Bona Dea. 本名は女神ファウナFaunaまたはファウラFaulaであるという。ファウヌスの女性側面)及びラティーヌス(Latīnus)をもうけた父親として知られている。 ユスティノスはファウヌスをルペルクス(Lupercus「狼を遠ざけるもの」)即ち家畜の護衛者と同定しているが、この説は古典的典拠を欠く。 神話においては、ファウヌスはエウアンドロスがアルカディアから来たとき、ラティウム地方(Latium)の王で、ピークス王(Pīcus)とカネーンス(Canēns)の子だった。死後にファートゥウス(Fātuus)神として崇拝された。儀式は神聖な森の中で行われ、現在のティヴォリ(Tivoli)、エトルリア時代以来ティブール(Tibur)、Tiburtine Sibylの座として知られていた地のはずれにその森はあった。ファウヌス自身を象徴する彼の持ち物は狼の毛皮、花や草で作った冠、ゴブレットである。 彼の祭りはルペルカーリア祭(Lupercālia)と呼ばれ、神殿が建立された日を記念して2月15日に行われた。司祭ルペルクスたち(Luperci)は山羊の皮を着、見物人を山羊皮のベルトで打った。ファウヌスを讃えるもう一つの祭りがあり、ファウナリア(Faunalia)という。12月5日に行われた。 Erotic art in Pompeii and Herculaneumも参照のこと。
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