ロマンティック・オペラとは? わかりやすく解説

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ロマンティック・オペラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/19 15:02 UTC 版)

ロマンティック・オペラ: Romantische Oper)は、19世紀ドイツ語オペラの一ジャンルである。

概略

ロマンティック・オペラは、18世紀ドイツジングシュピールの伝統をもとに、フランス革命期のフランスオペラ・コミックからの強い影響を受け発展した 。ロマンティック・オペラの登場で、オーケストラの役割はますます重要なものになり、回想のモチーフの劇的な可能性(場所・人を識別するフレーズ。作品で再びそれが出てきた時に、聴く者は問題になっている場所・人物を思い出す)が増大した。

カール・マリア・フォン・ウェーバーの『魔弾の射手』(1821年)がロマンティック・オペラのはじまりとされ、後にはドイツ特有のスタイルと結びついていった。それを例証するのが、ハインリヒ・マルシュナー(『吸血鬼』『ハンス・ハイリング』)、アルベルト・ロルツィング(『ウンディーネ』)、ルイ・シュポーアたちである。そのテーマは自然、超自然(Supernatural)、中世、それに伝承をはじめとする大衆文化に向いていた。音楽的には、ドイツ民謡がインスピレーションとなった。台詞は歌と歌の間に置かれた。

ロマンティック・オペラは、リヒャルト・ワーグナーの初期の作品、とくに『妖精』(1833年)、『さまよえるオランダ人』(1843年)、『タンホイザー』(1845年)で頂点に達したが、それらは台詞を用いていないという点でそれまでのものとは異なる。ワーグナーは後のオペラで、回想のモチーフをより変幻自在なライトモティーフに発展させ、ロマンティック・オペラの多くのテーマを捨てて、神話、伝説、自然に大きく焦点を当てていく。

代表的なロマンティック・オペラ

参考文献

関連項目


ロマンティック・オペラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 05:07 UTC 版)

ロマン派音楽」の記事における「ロマンティック・オペラ」の解説

歌劇においては、バロック・オペラや古典派オペラ確立されさまざまな形式緩められ、うち壊され互いに溶け合う傾向にあったギリシャ神話のようなヨーロッパにとって普遍的な題材よりも、各民族神話民話・伝説歴史題材求められた。ワーグナー楽劇においてこの傾向頂点達したワーグナー作品では、アリア合唱重唱)・レチタティーヴォ器楽曲互いに切り離すことは出来ないその代わりにあるのは連続した音楽流れである。 別の変化浮かび上がるカストラート衰退によってテノール主役配置することが定式となり、合唱はいっそう重要な役割与えられた。また、のちには歴史的神話的な題材よりも現実的な題材を好む傾向生まれたフランスではビゼーの《カルメン》などが書かれイタリアで1890年代になると「ヴェリズモ・オペラ」が創り出された。ツェムリンスキーシュレーカーらが世紀末ウィーン現実的な題材挑みとりわけコルンゴルトの《死の都》は第一次世界大戦後ドイツ語圏で人気があった。

※この「ロマンティック・オペラ」の解説は、「ロマン派音楽」の解説の一部です。
「ロマンティック・オペラ」を含む「ロマン派音楽」の記事については、「ロマン派音楽」の概要を参照ください。

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