ロキシスロマイシンとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 製品 > 医薬品 > > 医薬品 > ロキシスロマイシンの意味・解説 

ロキシスロマイシン

分子式C41H76N2O15
その他の名称ロキシトロマイシン、Roxithromycin、RU-28965、ロキシスロマイシン、9-Deoxo-9-[(2-methoxyethoxy)methoxyimino]erythromycin、9-Deoxo-9-[[(2-methoxyethoxy)methyl]oxyimino]erythromycinルリッドRoxithromycin A、ロキシトロマイシンA、RU-965、アソラール、Assoral、ブリリド、Brilid、クララミド、Claramid、フォリリン、Forilin、オベラール、Overal、ロシトロール、Rossitrol、ロトラミン、Rotramin、Rulid、ルリド、Surlid、スルリド、オーロライド、Allolide、ラドリッド、Ladlid、ルリシン、Rulicin、ロキシマイン、Roximain、ロキシメルク、Roximerck、ロキスリッド、Rokithrid、ロキライド、Rokilide
体系名:エリスロマイシン9-[O-[(2-メトキシエトキシ)メチル]オキシム]、9-デオキソ-9-[[[(2-メトキシエトキシ)メチル]オキシ]イミノ]エリトロマイシン、9-デオキソ-9-[(2-メトキシエトキシ)メトキシイミノ]エリスロマイシン、9-デオキソ-9-[[(2-メトキシエトキシ)メチル]オキシイミノ]エリスロマイシン


ロキシスロマイシン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 23:30 UTC 版)

ロキシスロマイシン
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
販売名 ルリッド
Drugs.com 国別販売名(英語)
International Drug Names
胎児危険度分類
投与方法 経口
薬物動態データ
代謝 肝臓(最高血中濃度は経口投与の約2時間後)
半減期 11 時間
識別
CAS番号
80214-83-1 
ATCコード J01FA06 (WHO)
PubChem CID: 6915744
IUPHAR/BPS 1465
DrugBank DB00778 
ChemSpider 5291557 
UNII 21KOF230FA 
KEGG D01710  
ChEBI CHEBI:48935 
ChEMBL CHEMBL1214185 
化学的データ
化学式 C41H76N2O15
分子量 837.047 g/mol
テンプレートを表示

ロキシスロマイシン (INN:roxithromycin) とは、14員環マクロライド系抗菌薬の1つである。製品名は「ルリッド」(サノフィ製造販売)。

特徴

ロキシスロマイシンの分子模型。黒が炭素、白が水素、青が窒素、赤が酸素を表している。
(参考)ロキシスロマイシンの元化合物である、エリスロマイシンの構造。

他のマクロライド系抗菌薬と同様に、ロキシスロマイシンも細菌リボソームに作用し、タンパク質の合成を阻害する。ロキシスロマイシンの作用は静菌的であり、薬自体は細菌の増殖を抑えている状態で、最小発育阻止濃度を下回ると、たとえロキシスロマイシンに耐性を持たない細菌であったも再び増殖を開始するので、服用者の免疫細胞によって細菌を死滅させる必要がある。また、最小発育阻止濃度を下回らないように、ロキシスロマイシンを適切な用量で適切な頻度で使用する必要がある。

ロキシスロマイシンは、ブドウ球菌属、レンサ球菌属、マイコプラズマ属、ブランハメラ・カタラーリスなどに抗菌力を持つ。

最初のマクロライド系抗菌薬として発見されたエリスロマイシンは、酸に不安定なため経口投与すると胃酸により速やかに分解され、その分解物が胃腸障害などの副作用に関与する上に、分解されるために血中濃度が上昇し難い事などが欠点として挙げられていた。これに対してロキシスロマイシンは、胃酸に対して安定なようにエリスロマイシンを化学修飾した、半合成抗菌薬である。具体的には、エリスロマイシンの9位の部分のケトン基をオキシムに変換した後に、アルキルハライドを作用させて、ロキシスロマイシンを合成する[1]

効能・効果

ロキシスロマイシンに感受性の有る細菌が引き起こした、表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、化膿性炎症を伴う尋常性痤瘡、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎[2]

禁忌

エルゴタミンと併用すると、エルゴタミンの作用が増強されて四肢虚血が起こる場合が有るので、併用禁忌である。

副作用

治験での副作用発現率は通算で6.8パーセントであった%[3]:33。主な副作用は、ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、好酸球増多、下痢、発疹であった[3]:33-34

なお、添付文書に記されている重大な副作用は、次の通りである[2]

  • ショック、アナフィラキシー、皮膚粘膜眼症候群(Stevens‐Johnson症候群)、血小板減少症、偽膜性大腸炎、出血性大腸炎、間質性肺炎、肝機能障害、黄疸、QT延長、心室頻拍(torsades de pointesを含む)

出典

  1. ^ 佐藤 哲男・仮家 公夫・北田 光一(編集)『医薬品トキシコロジー(改訂第3版)』 p.154 南江堂 2006年4月15日発行 ISBN 4-524-40212-8
  2. ^ a b ルリッド錠150 添付文書” (2015年10月). 2016年7月9日閲覧。
  3. ^ a b ルリッド錠150 インタビューフォーム (PDF)” (2015年10月). 2016年7月9日閲覧。



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ロキシスロマイシン」の関連用語

ロキシスロマイシンのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ロキシスロマイシンのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人科学技術振興機構
All Rights Reserved, Copyright © Japan Science and Technology Agency
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのロキシスロマイシン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS