ルーシ諸国のタタールのくびきからの脱却とは? わかりやすく解説

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ルーシ諸国のタタールのくびきからの脱却

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 15:44 UTC 版)

モンゴルのルーシ侵攻」の記事における「ルーシ諸国のタタールのくびきからの脱却」の解説

ルーシ名目上支配するキエフ大公国、およびルーシ割拠する諸公国に対すモンゴル侵入影響平等なものではなかった。キエフウラジーミルのような従来中心都市モンゴルによる破壊から立ち直ることができなかった。北に遠く離れたノヴゴロド侵略から免れたが、モンゴル侵入による大国崩壊後空白に生まれたトヴェリモスクワといった新たな勢力ノヴゴロド圧迫したルーシ多数の国の中でもモスクワ北部ルーシおよび東部ルーシ権力強めることができたのには、南部ルーシ大きな国々モンゴルによって滅ぼされ立ち直らなかったことが大きな要因としてある。1327年ジョチ・ウルスウズベク・ハン意図したバスカク代官制度復活対しトヴェリ民衆暴動起きトヴェリ大公アレクサンドルジョチ・ウルス対す反乱に加わると、トヴェリ最大ライバルだったモスクワ公イヴァン1世モンゴルの側に回りウズベク・ハンとともにトヴェリ破り、これを徹底的に破壊した。こうしてモスクワ公国ライバル倒しイヴァン1世1328年ウラジーミルからモスクワに「キエフ及び全ルーシ府主教」を遷座させることに成功するウズベク・ハンからもトヴェリ討伐功績から大公位を認められモスクワ公国モスクワ大公国となったモスクワ大公は、ルーシ諸国代表してその意思ジョチ・ウルス伝えルーシ諸国に対してジョチ・ウルス意向伝え立場になり、モスクワ権力はますます高まったモンゴル遊牧民はしばしルーシ各地方襲って略奪行ったが、モスクワ大公支配する土地に対して一定の敬意払った。こうして、貴族やその部下たちは比較平和なモスクワ大公国移住しようとし、ルーシ諸国モスクワ庇護下に入ろうとした。 1380年クリコヴォの戦いで、ドミトリイ・ドンスコイ率いモスクワ大公国軍は、ママイ率いジョチ・ウルス政権(ママイ・オルダ)およびリトアニア大公国などの連合軍破りタタールのくびきからの脱却第一歩踏み出した。この戦いでモスクワ権威高まったが、ジョチ・ウルス再統一したトクタミシュ攻撃によってドミトリイ・ドンスコイ再度ジョチ・ウルス臣従することになったモスクワ大公国ジョチ・ウルスへの貢納をやめるのは、1480年ウグラ河畔の対峙イヴァン3世アフマド・ハン軍勢ウグラ川から撤退させて以後のことである。 ジョチ・ウルス分裂したが、その末裔となった国家にはカザン・ハン国アストラハン・ハン国クリミア・ハン国シビル・ハン国ノガイ・オルダなどがある。しかしすべて、モスクワ大公国から発展したロシア・ツァーリ国、あるいはその後ロシア帝国滅ぼされた。 モンゴルキエフ・ルーシを滅ぼさなかったとしたら、モスクワ大公国は、さらにロシア帝国勃興することもなかっただろうという議論はしばし提起されている。また、モンゴルによる侵入大規模な殺戮当初もたらしたものの、長期的に見ればその後のロシア・ウクライナ・ベラルーシ各民族勃興大きな影響与えたといえる

※この「ルーシ諸国のタタールのくびきからの脱却」の解説は、「モンゴルのルーシ侵攻」の解説の一部です。
「ルーシ諸国のタタールのくびきからの脱却」を含む「モンゴルのルーシ侵攻」の記事については、「モンゴルのルーシ侵攻」の概要を参照ください。

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