ヨーロッパの犯罪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/24 14:06 UTC 版)
「自由・安全・正義の領域」の記事における「ヨーロッパの犯罪」の解説
2006年、コートジボワールにおいてヨーロッパの船舶が有毒廃棄物を不法投棄した事件は欧州委員会が有毒廃棄物に対する法制度の整備を実施していくきっかけとなったできごとであった。環境担当委員のスタヴロス・ディマスは「これほどの有害な廃棄物が欧州連合から持ち出されるなど絶対にあってはならないことだ」と述べている。しかしながらスペインなどの一部加盟国では有害廃棄物の輸送を犯罪としていなかったこともあり、司法・自由・安全担当委員フランコ・フラッティーニとディマスは「環境犯罪」に対する刑を定めることを提案した。この提案の正当性については2005年に欧州司法裁判所で審議され、正当性に疑いがないことが確認されている。この判決は、基本条約の規定を超えない限りにおいて欧州委員会が超国家的原理により刑事法を制定することができるという判例となった。欧州議会では欧州連合の権能に刑事法の制定を含めないとする動議が検討されたが、否決されている。ただし2007年10月に欧州司法裁判所は、欧州委員会がどのような刑罰を課すかということは提案できないとし、あくまでも刑事罰の対象となるということを提案するのみにとどまるものであるとした。 欧州委員会は、ユーロ紙幣とユーロ硬貨の偽造、クレジットカードおよび小切手についての詐欺、資金洗浄、人身売買、コンピュータへの不正侵入およびウィルス攻撃、民間部門における汚職、海洋汚染をヨーロッパの犯罪として列挙している。
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