ユースケースの長所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/17 08:32 UTC 版)
ユースケースはソフトウェアへの要求仕様を把握する成熟したモデルである。従来、新たなシステムの設計を開始する際には1つの分厚い文書の形式で要求仕様がまとめられていたが、完全性という意味では失敗することが多かった。 (ユースケースを記述することも含めた)ユースケース・モデリングは、一般にシステムの機能要求を把握するための素晴らしい技法とされている。 ユースケースは早まった設計を防止する。 ユースケースは検証可能である。 ユースケースは見積もり・スケジューリングなどの基盤としても使用できる。 ユースケースはプロジェクト内で再利用可能である。版を重ねる毎に、要求仕様の把握、プログラマのための開発ガイドライン、テストケース、ユーザー向け文書に利用できる。 ユースケースの代替経路によってシステムの頑健性を強化することができる。 ユースケースは範囲設定に有効である。ユースケースは段階的リリースを行いやすくする。プロジェクト内での優先順位に従って、追加・削除が比較的容易である。 ユースケースはビジネスユーザーに理解しやすいことを旨としており、開発者とエンドユーザーの意思疎通に役立つ。 ユースケースには特別な言語を必要としない。個々のプロジェクトに合った形で書くことができる。 ユースケースでストーリーを記述することができる。ユースケースをストーリーやシナリオに変換するのは非常に簡単である。 ユースケースはユーザーとシステムのやりとりに関するものである。ユーザーインターフェイス設計者はソフトウェア本体の開発以前に(あるいは並行して)開発に参加することができる。 ユースケースは文脈の中に要求仕様を入れ、ビジネスタスクとの関連でそれらを明確に説明する。 ユースケース図はシステム開発依頼者にシステムやそのビジネス領域を理解させやすい。 ユースケース図を作成するためのUMLツールが各種存在する。ユースケースやユースケース図を CASE ツールで作成すれば、他の設計書類と共に統合され、完全な要求・設計・実装に関する書類が保存できるようになる。 テストケースの一部(システムテスト、受け入れテスト、機能テスト)はユースケースから直接作成可能である。 ユースケースはパフォーマンス・エンジニアリングの効率的実行に重要である。
※この「ユースケースの長所」の解説は、「ユースケース」の解説の一部です。
「ユースケースの長所」を含む「ユースケース」の記事については、「ユースケース」の概要を参照ください。
- ユースケースの長所のページへのリンク