ユニクロの販売戦略
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 07:48 UTC 版)
ムービングオフィス代表の大ナギ勝の分析によると、ユニクロの商品を買ってしまうのは、単に商品の魅力だけではなく消費者が店舗に誘導されつい買ってしまう「ステルス接客戦略」ともいうべき心理的戦略が潜んでいるという。大ナギはそれを大きく5つに分けた。 単純接触効果ユニクロは年間を通して1週も休むことなく新聞の折り込みチラシをウェブと共に入れているが、これは単に商品を紹介する効果だけではなく、消費者に対し「ユニクロのチラシ広告が自宅に届いた」という事実を認識させるだけで十分。これを認知心理学でザイアンスの法則あるいは単純接触効果と呼んでいるが、人はある対象物に繰り返して接触するうちに、当初の警戒感が薄れ好感度や親しみが増していく。消費者は知らず知らずにこの効果によって店舗に誘導されている。 チラシどおりの品ぞろえユニクロではチラシの商品がそのまま並ぶが、アパレル業界の常識ではそのこと自体が簡単ではなく、場合によっては「おとり商品」のようにごくわずかしか置いて居なかったり、最初から無い商品であったりというような事態が多い。これにより消費者が店側に対し不信感を抱き、クレームや販売損失を発生させることが多い。ユニクロでは、広告通りの商品があるという安心感を消費者が抱ける。 徹底して平等に接客人種、年齢、性別、常連か否かに関わりなく平等な接客と店舗構成を実現している。商品ラックはアイテム別、カラー別、サイズ順に整然と分けられ陳列され、客が自由に選べる。また「冷やかし」でも入りやすい。 販売スタッフの接客販売スタッフが客に必要以上の挨拶や声掛けを行わない。必要な時だけ声掛けを行い、それ以外の時間には陳列棚の整理などに費やしている。これを「ヘルプユアセルフ方式」という。またレジの精算業務はトレーニングされておりスムーズである。 本部の徹底したサポート以上の4点を本部が徹底的にサポートしており、毎週月曜日には会長も出席する部長会議があり、議事録が社内イントラネットを通じ、全店に配信され共有される。決定事項だけではなく、決定に至るまでのすべてのプロセスが会話の文言まで再現されている。
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