モンゴル人女性を殺害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 04:08 UTC 版)
「ナジブ・ラザク」の記事における「モンゴル人女性を殺害」の解説
2006年に発生したモンゴル人通訳アルタントゥヤが爆殺された事件をめぐり、当時の副首相兼国防相だったナジブ前首相とロズマ夫人が関与しているという噂が絶えなかった。 2019年12月16日、地元紙報道によると、この事件で死刑判決を受けているアジラ・ハドリ元警察官は、宣誓供述書に「ナジブの指示により殺害」と記したという。 アジラは2006年、パハン州のナジブの自宅でナジブと面談した際、「外国人の女スパイがいる」としてナジブと側近のラザク・バギンダを脅していると主張。国家機密を握っているため、安全保障上の脅威があると語ったという。アジラは、警察本部に応援を求めるよう提案したが、ナジブは却下。代わりに秘密工作を展開して「逮捕して破壊」するよう命じたという。アジラは意味がわからなかったため、再度ナジブに尋ねると「爆殺しろ」と答え、爆弾は警察の特殊部隊が「保有しているものを使え」とも付け加えたという。 この事件では、アルタントゥヤが政府高官の通訳として働いていたが、フランスの潜水艦購入の取引に絡み、何らかの事情を知ってナジブやラザク・バギンダを脅したとみられるが、真相はわかっていない。 アルタントゥヤはその後、セランゴール州シャーアラム・スバン・ダムの近くの森のなかで2回撃たれ、まだ生きているうちにプラスチック爆弾で殺害されたことが捜査でわかっている。 事件後、アジラの他、ラザク・バギンダとシリル・アズハル元警官が逮捕・起訴されたが、バギンダは無罪となって英国に移住。アジラとシリル元警官にも2013年にシャーアラム高等裁判所で一旦は無罪判決が出たものの、2015年に連邦裁判所が逆転有罪判決を下し、2人について死刑が確定。シリル被告はすでに豪州に逃亡したが、現地で出入国違反容疑などですでに4年にわたって収監されている。アジラは再審請求を求めており、新たな展開が予想される。 公金横領などで起訴されているナジブはこの事件について全面的に否定。ナジブは「殺人容疑だと保釈ができないことから逮捕させようとする現政権の陰謀」と強く批判している。
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