モノレールの短所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 15:58 UTC 版)
走行路が軌道桁の1本であるため、走行装置である台車は走行車輪の他に案内車輪や安定車輪を必要とし、1つの台車にゴムタイヤを10個程度を装備して車両の機構がやや複雑となり、車両の価格も高価となる。 鉄道の二条式レールを使うものに比べて高速性能が劣り、ゴムタイヤを使用する場合は転がり抵抗が鉄車輪よりも大きく、そのため動力費が嵩む。 ゴムタイヤを使用する場合は、鉄車輪式よりも単位走行距離毎の磨耗が早いので交換間隔が短く、交換費用がかかり、稼働率が下がり、維持費を押し上げる一因となる。 ゴムタイヤを使用する場合は、鉄道の鋼車輪より負担荷重が小さく、車両の収容力は普通鉄道より小さい。 跨座式モノレールでは踏切を作ることができない。高架化する場合は欠点にならないが、初期の地表近くに設けられる跨座式モノレールには重大な欠点となった。 高架路線の場合、車輌故障などが起きた際に、乗客を避難させるのがむずかしい。避難路を設けることもできるが、その場合、構造物の規模が大きくなってしまう。 分岐器は重い軌道桁を移動させる方式であり、規模が大きく構造が複雑で転換に若干の時間を要するため、分岐が開発されずに終焉した方式もあることから、モノレール・ソサエティは反論のページを設けている。分岐器への列車の冒進は大事故となり、その後の復旧も容易ではない。 多数の方法が乱立しており、相互に互換性がない。多少の改造で車輌の譲渡が可能な場合が多い二条式鉄道とは異なり、設備類の流動性がほとんどない。 地下化もできなくはないが公道の上に軌道を敷設するのが前提のため、歴史的景観地区に通しにくい。 既存の鉄道網に直通できない。
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