メルケル時代
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「ドイツキリスト教民主同盟」の記事における「メルケル時代」の解説
2005年、シュレーダー首相が、連邦議会の解散に踏み切った際には世論調査でも自由民主党 (FDP) と合わせればCDU/CSUは過半数の支持率を得ていた。しかし、選挙戦終盤になって勢いが失速。9月18日の総選挙では、CSUと合わせて第1党にはなったものの改選前より議席を減らし、SPDとはわずか3議席(その後、候補者死亡により投票が繰り延べられていたドレスデンの選挙区で勝利したので4議席差)となり、勝ったとは言いがたい状態になり、FDPと合わせても過半数に届かなかった。このため、緑の党と連立交渉を行うが失敗。結局SPDとキージンガー政権以来の「大連立」を組んで、アンゲラ・メルケル党首がドイツ初の女性首相となった。基本政策の違う左右連立での政権運営は厳しいものになると予測され、実際に政策には政権内の妥協から果断さを欠く対処的なものとなったが、それでも4年間の大連立政権を維持しきった。 2009年9月27日の総選挙では議席を伸ばし単独で第1党を確保、CDU/CSUはFDPとの中道右派連立による第2次メルケル政権を発足させた。 2013年の総選挙では、CDUは第一党を維持したものの、連立相手のFDPが惨敗したために、SPDとの三度目の大連立政権となった。 2017年の総選挙でもCDUは第一党を維持したものの、反難民受け入れなどを掲げる極右のドイツのための選択肢(AfD)などの躍進によってCDU/CSUもSPDも大幅に得票を減らした。当初CDU/CSUはFDPや緑の党との連立を模索したが連立交渉に失敗し、SPDの大連立政権を継続せざるを得なくなった。 2018年に入ると、バイエルン州やヘッセン州の州議会選挙でCDU/CSUやSPDは共に議席を減らしたため、メルケルは党首辞任と2021年での首相職退任を表明し、12月7日の党大会で行われた党首選挙でアンネグレート・クランプ=カレンバウアーが選出された。クランプ=カレンバウアーは連邦首相に就任することなく2020年に党首辞任を表明し、2021年1月16日の党大会で行われた党首選挙ではアルミン・ラシェットが新党首に選出された。 2021年9月26日執行の連邦議会選挙でCDU/CSUの得票率は速報値で史上最低の24.1%にとどまり、SPDの25.7%に及ばなかった。 ラシェットが党首辞任を申し出たため12月17日に党首選挙が行われ、フリードリヒ・メルツが新党首に選出された。
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