6-メチル-5-ヘプテン-2-オン
メチルヘプテノン
メチルヘプテノン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/08 01:06 UTC 版)
メチルヘプテノン Methylheptenone[1] |
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6-Methyl-5-hepten-2-one |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 110-93-0 |
特性 | |
化学式 | C8H14O |
モル質量 | 126.2 g mol−1 |
外観 | 無色ないし薄い黄色の液体 |
匂い | フルーティ、グリーン香[2] |
沸点 | 173℃ |
危険性 | |
引火点 | 50℃ |
半数致死量 LD50 | 2400mg/kg(マウス、経口) |
関連する物質 | |
関連する異性体 | フィルベルトン |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
メチルヘプテノン(英: methylheptenone)または、スルカトン(英語: sulcatone)は、脂肪族ケトンの一種である。IUPAC名は、6-メチル-5-ヘプテン-2-オン(英語: 6-Methyl-5-hepten-2-one)。C8H14Oの化学式を持つ、フィルベルトン(Filbertone、5-メチル-2-ヘプテン-4-オン)などの異性体がある。消防法による第4類危険物 第2石油類に該当する[1]。
製造
天然には、1890年代に多くの植物の精油中から発見された[3]。レモングラスの精油に2%ほど、その他カモミールやレモンバームなど多くの精油にもわずかずつ含まれる[2]。工業的にはアセトンとアセチレンのエチニル化反応により3-メチル-1-ブチン-3-オールをつくり、これを半還元することによりメチルヘプテノンが得られる[4]。
用途
リナロール、シトラール、ゲラニオール、ラバンジュロールをはじめとするモノテルペンの合成原料として重要である。蚊などの害虫に対しては忌避効果がある[2]。
脚注
- ^ a b 製品情報(東京化成工業)
- ^ a b c 長島司『ビジュアルガイド 精油の化学』フレグランスジャーナル社、2012年12月15日、45頁。ISBN 978-4-89479-227-2。
- ^ 斎藤鐘次郎, 立花輝一, 大道弘昭、「メチルヘプテノンの新合成に関する研究」 『有機合成化学協会誌』 1962年 20巻 2号 p.150-157, doi:10.5059/yukigoseikyokaishi.20.150
- ^ 香りの化学2(chem-station)
固有名詞の分類
香りの分子 |
2,6-ノナジエナール デシルアルコール メチルヘプテノン 2-エトキシナフタレン ネロール |
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