ミドリシジミ類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/28 17:57 UTC 版)
詳細は「ゼフィルス」を参照 シジミチョウ科のうち、ミドリシジミを含む一群(ミドリシジミ族)をまとめて、ミドリシジミ類として取り扱うことが多い。ミドリシジミ類には美麗種が多く、観察、写真、収集などのマニアが多い。ミドリシジミ類は、かつては、ミドリシジミ属 (Zephyrus) という単一の属に分類されていたため、通称「ゼフィルス」とも呼ばれる。現在はいくつかの属に分けられているため、Zephyrus という属の名称は存在しない。 「ミドリシジミ」という名の付くシジミは日本には現在13種存在し、オオミドリシジミ属(Favonius)は7種。 ミドリシジミ Neozephyrus japonicus オオミドリシジミ Favonius orientalis ハヤシミドリシジミ Favonius ultramarinus : カシワを好んで食べる。やや内陸性。 ジョウザンミドリシジミ Favonius taxila : エゾミドリシジミに酷似。ジョウザンミドリシジミの方が尾状突起が長い。 エゾミドリシジミ Favonius jezoensis : 日中活動。オスの縄張り性は強い。 クロミドリシジミ Favonius yuasai : 翅表に光沢がない。翅裏の赤斑が接合している。 ウラジロミドリシジミ Favonius saphirinus : 翅裏が白っぽい。 ヒロオビミドリシジミ Favonius latifusciatus : 中国山地にのみ生息する。 フジミドリシジミ Sibataniozephyrus fujisanus : 翅表が青みを帯びた光沢。 キリシマミドリシジミ Thermozephyrus ataxus : ミドリシジミ類の中で唯一オスとメスに翅裏で差異がある。 ヒサマツミドリシジミ Chrysozephyrus hisamatsusanus : 分布不連続。移動性が強い。 メスアカミドリシジミ Chrysozephyrus smaragdinus : ミドリシジミ類の中で唯一サクラ科を食樹とする。 アイノミドリシジミ Chrysozephyrus brillantinus : メスアカミドリシジミに酷似。翅裏が茶褐色。 いずれも高木になる樹木(特にブナ科)の新芽を食べる。成虫はその種の樹木の樹冠付近を飛び回り、低いところに出ることが少ない。したがって、その採集にはやたらと長い竿の捕虫網が必要になる。時には10mもの竿を持ち出すコレクターもある。また、より新鮮な標本を手に入れようと、卵や幼虫を採集して飼育する場合もある。成虫のそれぞれの同定は難しく熟練が必要。
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