マクミラン版とは? わかりやすく解説

マクミラン版

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 17:34 UTC 版)

大地の歌 (バレエ)」の記事における「マクミラン版」の解説

1959年ケネス・マクミランは、ロンドンロイヤル・オペラ・ハウス首脳陣に、マーラーの『大地の歌』をロイヤル・バレエ団新作用いることを打診した。しかし、このような大作音楽作品バレエ音楽向きではないとして拒否されてしまった。これに対してマクミラン1965年友人シュトゥットガルト・バレエ団芸術監督であったジョン・クランコ構想打ち明け、クランコはこれをすぐさま受け入れたマクミランはその脚本を「男と女がいる。死が男を連れ去るが、死は男とともに女のもとに戻る。そして最後には死は再生約束することに気付く」という言葉要約している。マルシア・ハイデ「女」Die Frau)、レイ・バーラが「男」Der Mann)、エゴン・マドセンが「永遠の者」(Der Ewig、英語では The Eternal One)を演じ1965年11月7日シュトゥットガルトヴュルテンベルク州劇場初演された。歌唱メゾソプラノのマルガレーテ・ベンスとテノールのジェームス・ハーパーが担当したマクミラン振付では、「女」「男」動きから隔絶され孤独の姿であり、「男」幸福に自身死に気づいていない。「永遠の者」は悪の姿ではなく舞台上のすべての者にとって常に共にある穏やかな存在として描かれている。 これはただちに成功収めドイツ観衆批評家から広く賞賛集めた。これを見たロイヤル・バレエ団は、シュトゥットガルトでの初演からわずか6か月後にこの作品レパートリー取り入れた1966年5月ロンドンロイヤル・オペラ・ハウス英題 Song of The Earth として上演され客演マルシア・ハイデ「女」、ドナルド・マクリアリーが「男」アンソニー・ダウエルが「永遠の者」を演じたコヴェント・ガーデンでの公演にあたり、ニコラス・ジョージアディスはオリジナル衣装採用した。その振付は「息を呑むような美しさと力の作品の中で、現代主義的な曲線シームレス変化する地球縛られた非古典的な動き」と表現された。 2007年にはダーシー・バッセル引退記念公演としてBBC Two生放送されゲイリー・エイビス「男」カルロス・アコスタが「永遠の者」を演じた2017年にはマクミラン没後25周年記念して英国内の5つバレエ団ロイヤル・オペラ・ハウスで Kenneth MacMillan: a National Celebration題した合同公演行った。この公演イングリッシュ・ナショナル・バレエ団が『大地の歌』を上演し高橋絵里奈「女」、アイザック・エルナンデスが「男」、ゲスト・プリンシパルのジェフリー・シリオが「永遠の者」を演じた2020年には、イングリッシュ・ナショナル・バレエ団新型コロナウイルス感染症の世界的流行による舞台芸術への影響対抗して、『大地の歌』の動画オンライン公開した。これは2017年内部での記録用にマンチェスターのパレス・シアターで撮られたもので、タマラ・ロホ「女」、ジョセフ・ケーリーが「男」、ジェフリー・クリオが「永遠の者」を演じたものであった

※この「マクミラン版」の解説は、「大地の歌 (バレエ)」の解説の一部です。
「マクミラン版」を含む「大地の歌 (バレエ)」の記事については、「大地の歌 (バレエ)」の概要を参照ください。

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