マクラウド真空計とは? わかりやすく解説

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マクラウド‐しんくうけい【マクラウド真空計】

読み方:まくらうどしんくうけい

代表的な真空計の一。1874年、H=マクラウド考案真空に近い低圧力の気体圧縮し、その圧力圧縮率ガラス管入った水銀柱の高さで測定することで、元の気体圧力求める。測定範囲1万分の1〜100パスカル程度マクラウドゲージ


マクラウド真空計

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/06 05:43 UTC 版)

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'マクラウド真空計(マクラウドしんくうけい、英語:McLeod gauge)は、高真空圧力を計測するための水銀液柱圧力計である。1874年にハーバート・マクラウドによって発明された。

原理

水銀の入っていない位牌型のマノメーターを考える。このマノメーターのU字管の底の部分に水銀を出し入れするための出入り口をつけたものが、マクラウド真空計の基本的な構造に相当する。まず水銀を抜いた状態で真空計を圧力を測定する系と接続し、内部の圧力を系と等しくする。この状態でU字管の底から水銀を注入していく。マノメーターのU字管のうち片方は末端が封じられているため、水銀の上昇につれて内部のガスが圧縮され圧力が高まる。もう一方は測定する系につながっているため、圧力は測定する系と等しいままである。この結果、U字管内の水銀柱に高さの差が現れる。そして表面張力などを無視すると以下の式が成り立つ。

回転型マクラウド真空計。一番左側の管が測定管、2番目の管が参照管である。右側の球が水銀溜め。中央の球状の部分を裏側から測定系に接続する。写真は測定中の位置で、未使用時は装置全体を右に回転させ、水銀溜めの部分を下側に持ってくる。

また簡易型のマクラウド真空計として回転型マクラウド真空計がある。通常は装置全体を傾けておき、この時、水銀は自重で水銀溜めに戻り測定管から抜けた状態になる。測定する時には測定管が鉛直に立つように装置全体を回転させると、水銀が移動して測定管に送られるようになっている。この方式では真空計内の水銀の質量が定められており、その所定量の水銀を注入したときの水銀柱の高さと圧力の関係が測定管に刻まれている。

欠点

水銀が汚染されると表面張力の影響が大きくなり、正確な値を示さなくなる。そのため、圧縮によって凝縮する成分を含む系の圧力の測定には不向きである。



マクラウド真空計

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 08:39 UTC 版)

圧力測定」の記事における「マクラウド真空計」の解説

詳細は「マクラウド真空計」を参照 マクラウド真空計は、高真空 (数mmHg)の圧力計測するための水銀液柱圧力計である。測定時間がかかるため、連続的な測定には適さないが、非常に正確である。測定下限は約10−4 torr (10 mPa) である。 より高精度となるよう考えられたマクラウド真空計もある。「真空部分」を一度装置内部取り込み、それを圧縮して圧力上げて測定するタイプである。このタイプ真空計10−6 Torr (0.1 mPa) までの測定が可能であり、これは現在でも非常に精度が高い測定法である。今ではこれより高精度真空計もあるが、それらはあくまでもある基準となる真空度に対して比較でしか測定できない。そして、その基準となる真空度測定には、今でもマクラウド真空計を使うことが多い。

※この「マクラウド真空計」の解説は、「圧力測定」の解説の一部です。
「マクラウド真空計」を含む「圧力測定」の記事については、「圧力測定」の概要を参照ください。

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