産業用、研究用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 17:29 UTC 版)
かつてはスイッチに水銀が使われていた(水銀スイッチ)。 大電力用の整流器(水銀整流器)や、高速動作用リレー用の接点材料としても重宝されていた。 砂金の採掘では金を含む砂に水銀を通し、砂中の金を溶け込ませた後に水銀を回収・蒸発させて金を回収するという手法がとられることがある。このような採掘方法はしばしば設備の整っていない環境で行なわれるため、水銀汚染が問題になる。 金とのアマルガムは、金の採掘や精錬、金メッキに用いられることがある。 灯台の投光機に使用され、水銀が満たされた器にレンズを付けた台を浮かし、回転を滑らかにしていた。近年、地震などで水銀がこぼれることが問題視され、水銀を使わない投光機へと置き換えが進んでいる。 気圧(気圧計)、真空度(真空計)の測定に広く用いられている(液柱型水銀気圧計、U字管マノメーター、マクラウド真空計など)。 研究機関の化学実験室などにおいて、ガスパイプラインを一定以上の圧力に保つために水銀を入れた管にガスをバブリングさせることがある。 殺菌に使われる殺菌灯に水銀が使われている。近年は水銀を用いない深紫外線LEDも登場し始めた。 塩化ナトリウムの電解に水銀を使う手法がある(水銀法)。かつてはソーダ工業の主要な手法であったが、水銀公害が問題視され全廃となった。 かつて雷酸水銀(II)が雷管の起爆剤(点火薬)として使われていた。 液体鏡式望遠鏡の対物鏡(主鏡)に使用されている。毒性があるため、コストが高いが替わりにガリウムが使用される場合もある。
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