ボーアの量子条件とは? わかりやすく解説

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ボーア‐の‐りょうしじょうけん〔‐リヤウシデウケン〕【ボーアの量子条件】

読み方:ぼーあのりょうしじょうけん

量子条件


ボーアの量子条件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/22 16:26 UTC 版)

量子条件」の記事における「ボーアの量子条件」の解説

ボーア条件提唱される前の古典電磁気学法則としては、「加速度運動する荷電粒子電磁波放射する」とされていた。 原子核周囲を回る電子は、電荷間に働くクーロン力によって原子核からの引力受けて加速度運動をしている。 電磁気学法則によれば、「電子自身運動エネルギー連続的に電磁波として放射後、失った運動エネルギーの分だけ急速に原子核引き寄せられる」はずだった。しかし、現実には原子核周囲を回る電子電磁波放射せず、原子核落ち込むことなく運動続けていた。その現実から、「どのようなメカニズム電子安定させているか」が古典電磁気学及び、物理学大きな問題だった。 1913年 ニールス・ボーアはこの矛盾解決する為、いくつかの仮説立て、この電子運動説明する原子模型提示した詳細は「ボーアの原子模型」を参照 ボーア条件により、「電子原子核周囲を回るときには特定の軌道しかとることが出来ない」と結論けられる。これを原子軌道という。 「最も内側原子軌道を回る電子それ以上原子核に近づけない」 その為、原子核それ以上吸い寄せられたり近付いたりする事もなく安定した軌道を回ることが出来る。 また、軌道に応じて電子のエネルギーの値が決まるとすると、電子特定の離散的なエネルギー準位しか実現出来ないことになると考えた電子別の軌道に移るときは、エネルギー準位の差と同じエネルギー与えられる放出しなければならない。これは、「原子はなぜ特定の波長電磁波だけを放出した吸収したりするのか」という疑問をうまく説明するものであった。 しかし、ボーアの量子条件では説明できないこともあった。水素原子以外の原子では、原子核周囲複数電子回っている。 長い時間には全ての電子電磁波放出して最も内側軌道を回るようになるはずであるが、実際に特定の軌道を回る電子の数は限られていた。 この問題パウリの排他原理によって解決された。

※この「ボーアの量子条件」の解説は、「量子条件」の解説の一部です。
「ボーアの量子条件」を含む「量子条件」の記事については、「量子条件」の概要を参照ください。

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