ボイド係数とは? わかりやすく解説

ボイド係数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 11:05 UTC 版)

高速増殖炉」の記事における「ボイド係数」の解説

炉心冷却する液体含まれる気体割合変化により、炉心反応度影響を受ける。この現象係数化したものをボイド係数と呼ぶ。ボイド係数が正の場合冷媒占め気体割合増える冷媒としての性能低下すると共に反応度増大し炉心異常な発熱につながる。 軽水炉において、減速材冷却材兼ね軽水炉心付近で常に沸騰発生しており、理論的に気泡混じりで本来のよりも密度低下した流体として扱われるボイド割合増える減速材としての性能低下するため、反応度低下する(ボイド係数は負)。 一方ナトリウム高速増殖炉用いられる液体金属通常の運用では沸騰しないが、万一発生した場合はボイド係数は正となる。このため、ボイド係数が負となるような炉心設計強く求められる高速増殖炉もんじゅ場合炉心一部領域についてボイド係数が正になっていると分析されている。 一方で沸騰によるボイド係数は正となった場合でも、炉心の外へ漏れだす中性子増加中性子逃げるため核分裂連鎖反応起こしづらくなる)や、核燃料熱膨張による密度低下など、ボイド係数以外の反応度効果があるため、原子炉全体として反応度は負となるように設計されている。これは原子炉設計における重要な基本であり、これにより異常な反応度原子炉加わらないようになっている鉛ビスマス高速増殖炉場合、鉛は原子番号大きく断面積大きい上、中性子吸収せず反射するために、気泡発生する中性子が炉内から洩れる確率があがるため、ボイド効果は負に設計しやすい。

※この「ボイド係数」の解説は、「高速増殖炉」の解説の一部です。
「ボイド係数」を含む「高速増殖炉」の記事については、「高速増殖炉」の概要を参照ください。

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